今回からのテーマは「両ダンゴのチョウチン釣り」。茨城県古河市にある三和新池での実釣を交えながら、この釣りのキーポイントを考えていこう。〝秋はタナを釣れ〟とはよく言ったものだが、これはチョウチン釣りにこそふさわしい格言。竿の長さでタナを決め、良型かつ食い気のある魚を探しチョウチンらしく豪快なアタリを楽しむ。両ダンゴシーズンも終盤に突入。今一度、この釣りに向き合ってみよう。第1回は同池での実釣編。
三和新池へ
9月22日(土)、茨城県古河市にある三和新池で開催された東水倶楽部月例会(参加34人)に戸張も参戦。結果は上位3人が短竿メーター両ダンゴだった。
戸張は西桟橋釣り座112番。9尺竿を継ぎ、両ダンゴのチョウチン釣りで狙う。曇天で時折小雨がパラつく。ローライト&気圧低下でチョウチン釣りには厳しいであろうコンディションだ。
苦戦強いられるチョウチン組
案の定、朝イチはウキの動きが悪く、水面直下に魚も見えてこない。だがこの時間帯は浅ダナ組も苦戦していて、ウキは動いてもスレばかりだったりジャミがハリ掛かりしていた。
徐々に差が開き始めたのは、気温が上昇し表層に魚が見えるようになってから。まずまずのペースで釣り込む浅ダナ組とは対照的に、チョウチン釣りは苦戦を強いられる。魚はいてウキも動くのだがスレだったり、釣れても型が小さいなどチョウチン釣りのメリットがまるで現れない。
スタートダッシュを決められる浅ダナ。徐々に安定感を増し釣れるサイズも上がるチョウチン。戸張は当然後者狙いだったわけだが、開始2時間以上過ぎても糸口さえつかめないでいた。
タックルとエサ変えても反応薄
上層でのハシャギ(おもに食い気のない魚)を抑えるために、それまでブレンドに入れていたバラケマッハを消去。代わりにグルバラを配合した新たなブレンドで再挑戦してみる。
ところがエサを替えても状況は同じ。9尺のタナに食い気のある魚がいないのではと疑いを持ち始める。疑問符を打つとすぐに替えてみるのが戸張の信条。仕掛けやエサはそのままで竿を11尺に変更する。タナはチョウチンのまま。ところが。
「うーん、よくなるどころかかえって動きが悪くなったね」
すぐに9尺竿に戻す。雨は降ったりやんだりの繰り返し。10時に25枚を釣り1回目のフラシ交換をしたが、型が小さいので重量は伸びないだろう。これぞ三和新池の良型、ちうヘラをを豪快なアタリで仕留める当初の計画は崩れ去った。
とにかくタナに魚が溜まらない。数枚抜くと動きが静かになり、ナジミ途中では触っても、ナジみきるとシラー。さらに深ナジミ後のアタリは口回りのスレが目立つ。