波止のフカセ釣りで越冬チヌ5尾手中【福岡】 沖の沈みテトラ周り狙いが的中

波止のフカセ釣りで越冬チヌ5尾手中【福岡】 沖の沈みテトラ周り狙いが的中

12月20日、苅田港(福岡県京都郡)で一番チヌが釣れる南防波堤へフカセ釣りで釣行。夜明けから沖の沈みテトラの周りを狙い、9時までの2時間で35cmを頭に34、33、30、28cmと計5尾のメイタが立て続けに釣れたので、その模様をリポートする。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・浦野泰弘)

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海釣り 堤防釣り

苅田港でチヌ釣り

12月20日、今回の釣り場は苅田港(福岡県京都郡)で一番チヌが釣れる南防波堤だ。チヌが釣れるのには理由がある。延々と続くテトラとその周辺には多くの魚がすみかとしている。特に冬になると越冬する魚たちはテトラや捨て石、藻場の周辺で冬を乗り切る。そのため冬のチヌ釣りはチヌが越冬しやすい場所を選ぶことが重要だ。

苅田港で一番テトラが入っている場所が南防波堤で長さは数Kmにも及ぶ。安全のためテトラで釣る時は磯グツと救命胴衣は必需品だ。

波止のフカセ釣りで越冬チヌ5尾手中【福岡】 沖の沈みテトラ周り狙いが的中釣り場広域略図(作図:週刊つりニュース西部版APC・浦野泰弘)

釣り座選びのキモ

次に重要なのが荷物の置き場。平らな場所に置かなければテトラの下へ落ちてしまう。また、釣り座もできるだけ平らな広い場所を選ぼう。

釣り座を決めたら、あとはあまり動き回らないこと。タモやまきエサ、クーラー、バッグなどは座ったまま手が届く場所に置こう。また、オモリやハリ、ハサミなどの小物は落したら回収できないのでベストに収納しておきたい。

波止のフカセ釣りで越冬チヌ5尾手中【福岡】 沖の沈みテトラ周り狙いが的中今回の釣り場(提供:週刊つりニュース西部版APC・浦野泰弘)

まきエサと仕掛け

まきエサはチヌベスト3.2kgにオキアミ生Lサイズ8分の1角を細かく砕き、少し硬めに練り込んだ。このまきエサは重い素材が中心で、酒カス、養殖用ペレット、コーン、貝殻などチヌが好む材料が入っている。

仕掛けは、満潮時でタナ約7~8mなので遊動仕掛けとした。円錐ウキ0.8号に水中ウキマイナス0.5号をセット、ハリス1.25号2ヒロ、中間にガン玉G2を打ち、チヌバリ2号を使用した。

ウキは黒鯛専用ウキ煌黒。このウキの特長はLS構造を備えているため、エサが狙いのタナまで一気に急降下する。イト落ちスピードが抜群に早いためチヌのポイントを外さないのが特長だ。

つけエサは、オキアミ生Lサイズの尾をハサミで切り、オリゴ糖とみりん、酒カス、赤ワインを別々の容器に入れて3回ずつスプレーしたものを使用した。

波止のフカセ釣りで越冬チヌ5尾手中【福岡】 沖の沈みテトラ周り狙いが的中タックル図(作図:週刊つりニュース西部版APC・浦野泰弘)

夜明けとともに釣りスタート

当日は午前7時ごろに釣り場に到着、釣り人が2人いたが、シーバス釣りとのこと。釣り座を決め、道路側で仕掛けとまきエサ作り(テトラ下に落とさないため)。

道具を手の届く場所に並べて、まずは正確なタナ取りを行う。水深は7m近くで、それから30cm深くウキ下を設定した。

釣り始める前に左前方15m先にある沈みテトラ(根掛かりする場所)周辺にまきエサを打ち、チヌをこの場所に集める。ウキが見える明るさになってきたので釣り開始。潮は引き潮(左から右へ)にもかかわらず右から左へゆっくり流れていた。

当日の釣り方

波止のフカセ釣りで越冬チヌ5尾手中【福岡】 沖の沈みテトラ周り狙いが的中釣り場略図(作図:週刊つりニュース西部版APC・浦野泰弘)

A点(別図)に仕掛けを投入し、同じ場所へまきエサ。仕掛けはB点へ流れていく。この下には沈みテトラがある。

さらにゆっくり流れていったとき、ウキがモゾモゾしているではないか。これはチヌがつけエを口で確認している状態。ウキが潮流れに対してやや遅れ気味になったときはチヌが食っているときで、このようなアタリの多くは水温が下がり、魚の活性が鈍くなったときに起こる。そのためウキの動きをよく見ていないと見逃してしまいがちになる。

このようなときはハリ掛かりさせる工夫として私はハリスを長めに取り、エサが自然に潮に乗ってまきエサとつけエが同調しながら、ゆっくり海底まで沈んでいくようにしている。

35cmメイタ登場

すると次の瞬間、スーッとウキが沈んだ。冬場は早アワセは禁物、3つ数えて軽く手首でアワセを入れた。するとサオが大きく曲がり、沖合い20mで掛けた魚はなかなか近くに寄ってこない。

このままでは沈みテトラにハリスが触れて切れてしまうため、サオ全体のパワーを使って強引に引き離す勝負に出た。すると少しずつだが手前に寄って来た。何回か強烈な締め込みに耐えて浮かせ、一気にタモですくった。検寸の結果、35cmのメイタだった。

前日の寒波の影響で0尾釣果も覚悟していたのだが、開始15分で釣れるとは驚きだった。

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