磯の王者といわれるイシダイは意外にも身近に生息し、しかも本格的なタックルではなく意外にも安価なライトタックルで釣ることができる。また、エサも自分で採取できるので財布にも優しく、しかも大物に出会えるとあって、まさに夢のような釣りだ。今回は初心者がそのイシダイに出会うため最短の釣り方について解説する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター石田一聖)
堤防イシダイ釣りのタックル
防波堤でのイシダイ釣りは本格的なイシダイ釣りと違い、ハリスワイヤーなど使用しない。ミチイトは12号ハリスは10~12号を使用する。ハリは好みにもよるが、伊勢尼10~12号相当であればいい。竿は磯竿の4号相当の物で、リールは12号のミチイトが150mほど巻ける物を使用。
筆者が使うのは専用のヘチリールだが、ライトジギングで使用するPEライン3号以上が巻けるベイトリールなどもいい。
使用するエサ
ライトタックルにおけるイシダイ釣りでは、アシハラガニやガンガゼウニ、バフンウニを使用する。アシハラガニはその名の通り葦原に生息する大型のカニで、イシダイがよく釣れる。
ガンガゼウニは漁港などの岸壁に数多くいるので網で取ることができる。ただし漁港によっては採取禁止の場所もあるので、事前に確認が必要だ。
昔は遠征必須だった
なぜイシダイが幻なのかいろいろと考えてみると、元々イシダイ釣りは50年ほど前に長崎県の憧れの島、男女群島などの離島で流行った釣りで、当時渡船などなかった時代にそこまで行くのに半日を要し、到着してさらに伝馬船に乗り磯へと渡っていたことから、イシダイ釣りとはまさに冒険家レベルの釣りというイメージが広まったのでは?と推察している。
そして渡船が営業開始し全国からイシダイ師たちが押し寄せた。その様子を当時多くのテレビ番組や雑誌で紹介された。確かに今でも男女群島ではイシダイが数釣りできるが、イシダイに限れば筆者のように近場の防波堤や地磯でイシダイ釣りをしている釣り人も多数いることから、イシダイは身近な魚であり、そんなに遠くない存在だと思う。
紹介した通りイシダイの生態や釣り方など理解すれば、意外にも安近短で出来る釣りだと認識することができる。イシダイとの距離を遠く幻としているのは釣り人自身の思い込みなのかもしれない。
次回は具体的な場所選びと釣り方について解説する。
<石田一聖/TSURINEWSライター>