10分以上の格闘制し良型アラ浮上
そして、ついにその魚の正体が明らかとなり、暗い海面に上がってきて横たわった。人と魚の持久戦だった。どれほどの時間がかかったかは記憶にないほど必死だったが、同行の佐藤さんによると「10分以上やり取りしてたね」とのこと。魚の正体はアラ。90cmほどで重さはちょうど10kgだった。
これまでイシダイ釣りをしてきたが、それとはまるで違う引きの強さと魚体の重さ。これをこのサオで釣ったんだという興奮は、これまでの釣り人生の中では群を抜いて強烈な思い出となった。
この日はここで納竿となったが、この魚を釣ったことで、釣りに対しての認識がまた変わった。それは、趣味としてする釣りである以上、安全性はしっかりと整えなければならないということ。これは装備や道具類もそうだが、体力や体調も万全で臨まねば不意の大物とのやり取りには危険が伴うということだ。
まだまだ暑い夏が続く。水分補給、適度な休憩、身の回りの安全をしっかり行い、これからもいつまでも大好きな釣りを楽しみたい。
<週刊つりニュース西部版APC・野坂僚/TSURINEWS編>