最近流行りのマダコ釣り。初心者も手軽に狙える人気者だ。今回はマダコの習性でもある「自分の足を食べるって本当?」などについて解説する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
九州地方のマダコ釣り
九州地方のマダコは、おおむね1年を通して狙えるものの、釣れる確率が高いのは夏。磯や堤防、船からと幅広く楽しめる。専用のエギ(ルアー)を使って底近くを探るのが一般的な釣り方だ。型は200~600gとバラつきはあるものの、1人2~3匹。慣れてくると、同4~5匹と数が望めるうえ、時折キロ級の大型が交じる。
習性
夏は浅瀬に寄り付き、活発にエサを求める。好物はカニ。海底の色に擬態し、身を潜めながら、獲物を待つ。近くにエサがくれば勢いよく飛び付き、足の吸盤を活かして獲物を逃がさない。時には自分よりも大きいエサを捕食することもあるという。
共食いも
また、釣り人の間で知られるのは「タコの共食い」。釣れたマダコを船のイケスなどに生かしておくと、1~2日はエサを食べない。しかし、環境に慣れてくると腹が減るのか、共食いし始める。参考までに海中(自然界)では滅多になく、共食いするのは、ごくまれ。「環境に応じる力を備えている」ということになる。
自分の足を食べる
共食いにとどまらず、「腹が減ったら、自分の足も食べる」と言われている。これもイケスに長くおくと見られる。釣りたては足の先端がきれいだが、1~2日で円くなってくる。
ここから約1週間で、足を食べ始める。
なかには8本中(足の本数)2~3本ないものもいる。その大半が足の真ん中から先がない。どうやら、これ以上食べると、動きに支障が出るようだ。
※自分の足を食べるのはストレスやウイルスが原因との説もあり
足が再生!?
ここからがタコの凄さ。自分の足を食べたタコを数日放っておくと、足が再生しているのが分かる。ちょうど真ん中から先で、少しだけ生えている。茹でるとよく分かる。まるでアニメ・ドラゴンボールに出てくるキャラクターのピッコロ大魔王のようだ(個人的感想)。
ちなみこの足、さらに放っておいても短期間では元の大きさにはならない。今回はタコの足について紹介したが、頭や目など、まだまだ神秘的な部分が多い。シケで釣りに行けないときに、観察してみてはいかがだろう。
<松田正記/TSURINEWSライター>