盛夏はチヌ狙いの落とし込み・ヘチ釣りの最盛期。中でも武庫川一文字は二桁釣果連発の例年にない活況ぶり。私(筆者)も釣行日には向かい風の当て潮が好条件となり、40cmオーバーのチヌ3匹を仕留めることができた。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)
2匹目は41cm
1匹目を釣った時に、目印仕掛けは1ヒロで一旦止めて2ヒロまでを張りながら落としていく釣り方が正解だと理解。向かい風は外向きの壁面を洗う当て潮を作り出し、チヌの活性を高めたようだ。このコンディションなら、カーブ以外の場所でも勝負できると思い、あえて釣り人の少ない西方向の船着場3番寄りの直線に移動し、探り歩くポイントをかえてみた。
こうした一連の狙いは見事に的中。4時20分ごろに2ヒロ手前で目印が止まり、モゾっとしたかすかな感覚が伝わった。手首を小さく返すだけでハリ掛かりに成功。パワフルファイトもロッドワークでかわして2匹目を捕獲。シャープな魚体ながらも41cmの良型チヌをストリンガーに追加した。
46cmを捕獲して納竿
夕方の時合いに入りつつあったが、狙って釣った2匹のチヌに満足感は既に満たされていたので、6時の迎え便で帰ろうと決めて、最後に納得の1匹を狙うことにした。
再び船着場2番付近に戻り、探り歩いていると、5時10分ごろに1ヒロ余りの浅いタナで、クンという引き込みから一気にギューンとサオ先が持ち込まれ、魚は横走りを始めた。ここで主導権を奪われたらバラシは必至。横走りの方向に小走りで付いて行き、垂直のやりとりに切りかえてからが取り込みの第二ステージ入り。
当日一番の引きの強さにサオ先がのされること4回。それでも必死に耐えて徐々にではあるが魚を海面に引き上げていく。持久戦の末に海面に姿を見せたのは体長だけでなく、体高も高い大物の風格を放つ見事な魚体。海面で空気を吸わせる時間を長めにとって魚の体力を奪ってタモ入れに成功。検寸すると46cm。当日のビッグワンを仕留めて満足度120%の納竿となった。
迎えの6時の便には、チヌ釣りの愛好家クラブの名手たちが釣り上げたパレットから溢れんばかりの山盛りの活けチヌが持ち込まれていた。武庫川渡船が提携しているNPO法人の子供の食事の支援活動のために提供するとのことだが、この日はチヌが前座扱い。主役を飾ったのは常連が仕留めた45cmの今年一番の最長寸アコウ。こんな超大物の高級魚も釣れるのかと驚きつつ、家路についた。
<伴野慶幸/TSURINEWSライター>