タコエギの登場でその人気は加熱するばかりの明石の船タコ釣り。昨シーズンは釣果が振るわなかったようだが、今年は今のところまずまずの滑り出しとなっている。6月10日、今年もいよいよシーズン本番に突入した明石の丸松乗合船に、アルファタックルフィールドスタッフの和田勝也さんと出かけた。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS編集部・中西)
タコエギングの釣り方
さてさて、タコエギングというと初めての方には想像がつかないかもしれないので、キホンの釣り方を解説してもらった。
通常エギングといえばターゲットはアオリイカに代表されるイカがメインで、シャクってエギをダートさせて誘い、フォールで抱かせてフッキングする中層メインの釣りだが、タコは底生生物ということで、釣り方はもっと簡単。
誘い
船べりからエギを投入し、着底したらオモリを浮かさないようにエギだけをシェイクして誘い、サオを起こしてオモリが底を切るギリギリのテンションを掛けてタコの乗りを待つ。しばらく待って反応がなければ再度エギだけをシェイクしてタコを誘う。
アワせ
タコが乗ったらぬーっという重みがサオ先に出るので、サオを送り込んでタコがエギをしっかり抱き込むのを待ってから大きくアワせるというもの。掛かったらテンションを抜かないように一定の速度で巻き上げ、小型なら一気に抜き上げる。キロ級の大物はタモのアシストを頼むのが確実だそうだ。
潮が速くなり西へ移動
朝の間好調に連発していた30mラインのポイントだが、次第に潮が速く流れるようになって釣りづらくなってきた。そこで海峡筋から少し離れた鹿の瀬のさらに西へポイントを移動。こちらは少しだけ水深が深くなって33~34m。
ポイント移動の1投目、少しサイズアップの400g級が浮上した。周りでも良型が上がりだし、どうやら少し型のいいタコが群れているポイントに当たったようだ。サオをアルファソニック餌木タコ180に持ち替えた和田さんも、一時1投1匹のペースでマダコをキャッチ。
「底で思いっきり誘って誘って、止めて、オモリが浮かないぎりぎりまで穂先をしっかり曲げて緩めて、曲げて緩めてを繰り返し、アタリが出たらサオを送って、しっかりとタコが乗ってからアワせます」と、釣り方を実演しながらキャッチする場面もあり、今期の好調ぶりが感じ取れるひと時となった。
アルファソニック餌木タコ180
釣行後半にメインで使用していたのが、アルファソニック餌木タコ180。前半使用していた海人餌木タコ185の上位モデルで、非常に軽いうえ扁平スモールトリガー採用で操作性がいいのが特徴。もちろん、グラスソリッドティップで「しなやかさ」「粘り強度」「目感度」といったタコ釣りに必要な要件をバッチリ備えている。
ワンランク上のタコゲームを楽しみたくなったエントリーモデルユーザーはもちろん、はじめからハイスペックモデルを使いたい入門者にもおすすめのモデル。
穂先の特性
バットがしっかりしていて、張り付いたタコを引き離せるパワーがあればなんでも流用できたテンヤの釣りとは違い、タコエギの釣りにおいてサオは極めて重要。もちろんバットパワーは必要だが、特筆すべきはその穂先の特性にある。底に置いたオモリを跳ね上げず誘い、タコの乗りに追従することができる柔軟で高感度な穂先があってこそ、ゲーム性に乏しかった従来のタコ釣りをここまで人気のターゲットにならしめたといえるだろう。エギタコゲームを始めるのなら、ぜひ専用ロッドで入門していただきたい。