毒生物として恐れられるだけでなく、磯焼けの原因生物としても目されるガンガゼ。各地で駆除が行われていますが、じつは食べることも可能です。
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「食べて駆除」も可能
さて、上記の通りガンガゼはウニの一種です。であれば他のウニ同様に食用にすることはできないのでしょうか。もしできるなら「食べて駆除」ということも可能になるかもしれません。
実際のところガンガゼは他のウニ同様に食べることができます。熊本県水俣市など、ガンガゼを食用にして、その加工品で町おこしを試みているところもあります。
食材としてのガンガゼの旬は6~9月。この時期になると食用部である生殖巣が発達します。他のウニと比べるとやや味が淡白で、個体によっては多少渋みがあるものもありますが、練りウニなどの加工品に活用することができます。
個人的には海苔で巻いて天ぷらにするのが好きで、ウニならではの磯の風味と、とろっとした脂のコクを楽しむことができます。もしみなさんも手に入れる機会があれば、ぜひ加熱調理を試してみてください。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>