磯釣りのゲスト魚として知られるベラ。九州でよく釣れるのはササノハベラ、キュウセンベラ、アカササノハベラの三種類で、いずれもあまり喜ばれない。しかし、調理の仕方によっては〝ヤバ級〟のうまさになる。今回は「アカササノハベラの白焼き」を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
アカササノハベラとは
文字通りササノハベラを赤くした魚体で、30cmくらいにまでになる。本州以南の暖かい海に多く、オキアミ、赤貝、アオムシなど何でも食べる雑食性。まきエサに浮上することは少なく、底近くで食ってくるケースが多い。
持ち帰り方
釣り上げた直後にナイフなどを使って絞め、クーラーに入れる。氷潮にしておくと、自然に血が抜けてほどよく絞まる。
下処理
持ち帰ったあとはシンクで軽く水洗いし、ウロコを剥す。水道水をあてながら行うと、ウロコがあまり飛び散らない。
ウロコを剥いだら、エラとワタを取れば下処理は完了。ここからは料理によって、さばき具合が異なるので、覚えておいておこう。
刺し身と白焼き
刺し身にする場合は頭を落とし、3枚におろす。あとは腹骨と中骨を取ってサク取りに。そのまま皮ごと7~8mm幅で斜め切りにすればOK。
白焼きは、包丁で1cmほどの間隔で切り目を入れる。切り目を入れることで、火が通りやすくなるだけでなく、食べる時に〝身離れ〟がいい。
白焼き最重要ポイント
今回のおすすめは「白焼き」。手順としては切り目を入れたあとに軽く塩を振る。「塩焼き」にならないよう、軽く、薄く。
これを冷蔵室内で1~2時間置き、表面が少し乾いてからグリルで焼く。冷蔵室内にしばらく置くことで、驚くほどのプリプリ感が生まれる。また、少量の塩を振ることにより、しっとり、みずみずしい食感になる。
一度に二種類の味
以上2通りの調理法を説明した理由は、魚が1尾しか釣れなかった時のため。その場合は半ぺらを刺し身にし、もう片方を白焼きにすると一度に二種類の味が試せる。いずれも大型になればなるほどおいしい。
<松田正記/TSURINEWSライター>