12月17日、筆者が主宰する釣りクラブメンバーりいさんに同行し、岐阜の朝日池でヘラブナ釣りを楽しんだ。新ベラ放流の翌日とあってか開始早々にアタリが出始め、好調。35cmの良型も手中にした釣行の模様をリポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・戸松慶輔)
朝日池で新ベラ狙い
12月17日、筆者が主宰する釣りクラブメンバーりいさんの釣行に同行した。釣り場は岐阜県海津市にある朝日池。こちらはヘラブナの管理池で、コンディションの良いヘラブナが釣れて数も期待できると大人気の釣り場だ。
12月は気温が下がって食いが渋くなってくる季節だが、釣行日の前日には新ベラ放流があったようなので、今日の釣りに期待が膨らんだ。
前日から降り続く雨の影響か他のお客さんの姿は少なく、ほぼ貸し切りの状態だった。午前9時ごろには雨が上がってサオ出しできる状況になったため、新設西桟橋の西端に釣り座を構えた。
セオリー通りに攻める
新ベラが入ったとはいえ季節の釣りとなるセオリーは外したくないと、りいさんは10cmほど段差を付けた底釣りで、両グルテンのエサでヘラブナを狙う作戦だ。
サオは7尺で、ウキは風があるためやや大きめのボディー9cmを使用する。ハリスは0.4号で長さは30cmと40cm。ハリは4号をチョイスした。
わたグルと新べらグルテンを1対1でブレンドし、やや硬めに仕上げたエサで狙う。りいさんは小さめにしたエサをハリに付け、手際よく1投目を振り込む。
ヘラブナ釣りに慣れてきたりいさんは、ウキの動きに全集中。グルテンエサはバラケエサより寄せる力は弱いため、どんどん打ち返していくのが基本となる。しかし、予想に反して新ベラ放流の効果なのか、すぐにウキがモゾモゾと動きだす。
1投目から25cm新ベラ登場
1投目からいきなりウキがカチッと1節入ると、すぐに反応してアワせたりいさんのサオがきれいに弧を描く。ハリからなんとか逃れようと右へ左へ走り回るヘラブナを、サオの力で浮かせて空気を吸わせると、すぐに観念して寄ってきた。
幸先よく手にした1匹目のヘラブナは、25cmの美人ヘラブナ。
オーナーの長村さんに話を聞くと、前日の放流直後は新ベラがなじまず釣りにくい状況だったらしい。今日はヘラがなじんだのだろうか。その後もりいさんのウキには頻繁に反応が出て、連続で新ベラを手にしていく。
放流効果でアタリ途切れず
何匹かのヘラブナを釣り上げ、次を狙っていたりいさん。ウキがじわっと入るアタリを見逃し、次にウキが入る本アタリを待つ。この一瞬のタイミングを逃すまいと集中してウキを見つめていると鋭く入った!
ビシッと力強く反応してサオを上げると、サオに重みが乗る。これまでと比べても明らかに重量感のある引きでサオを絞り込んでいく。りいさんは「重い~!」と言いつつ、しなやかなサオを目いっぱい曲げ、走り回るヘラブナの動きを止めて浮かせにかかった。
しかし、ヘラブナも負けてはいない。浮かせようとする力に抵抗して沖に走りだしたり、足元の桟橋下に潜ろうとしたりと元気いっぱいだ。やり取りの末ついに力尽きたのか、口を空けて水面に姿を現した。