釣りにタモは必須です。けれどこのタモ、永久に使えるものではありません。タモは傷むし破損します。今回は、タモがどこから傷んでくるか、そしてどのように対策すべきかを紹介。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
「タモ(ランディングネット)」は傷む
まず、タモについてですが「ランディングネット」と正式にはそう呼ばれるものです。まあ釣り人のあいだではタモですよね。タモと言うとなんだか関西弁みたいな感じもするのですが。
そのタモ、結構、傷むんです。ロッドやリールばかりメンテナンスして、というのも何ですが、タモの塩噛みなどを見くびっていませんか?筆者は何度かタモの傷みでまさしく痛い目にあっています。
まず、タモには金属部品が使われているところがあります。たとえばタモジョイント、そして外枠、その外枠の継ぎ目など。こういう金属部分は塩噛みしますし、サビると強度が落ちます。本当に突然、ボキッと折れることがあるのです。
よくある「パッキンの緩み」
これはシャフト側ともいえそうですが、タモに関わる問題として重大なものが、伸縮式タモのパッキン部分の緩みです。何度も出して入れてを繰り返していると、パッキンのゴム部分が削られ、次第に緩くなってきて、最後にはするする滑るようになるのです。
筆者はこの問題を軽く見ていて、腰掛けしていたタモのパッキンがするんと滑って踵にネットが絡み、立ち上がるのに失敗し、本当にすんでのところで絶海に落ちそうになったことがあります。緩くなってきたパッキンには、早急な処置が必須です。
調整には養生テープ
パッキン部分の緩みですが、解消には薄い「ゴムテープ」というものがあります。これを緩くなったパッキンの回りに貼り、緩みをなくします。ただ、少々の緩みではゴムテープの厚さの方が勝ち、パッキンが詰まってしまうことがあります。
そういう場合には、ゴムテープのかわりに「養生テープ」を使ってみてください。耐水性も高く、薄く、うまい具合に緩みを解消してくれます。これが最高の解決法とは言えないと思いますが、軽度のパッキンの緩みには、まあ、ベターだと筆者は感じています。
タモジョイントに要注意
次に気をつけたいのが、タモジョイントです。
タモジョイントとは、タモを折り畳み式にするために取り付ける部品ですが、これが結構ダメになります。魚のランディングでも非常に負荷のかかる部分ですし、おそらくどれだけ塩抜きに丁寧なアングラーでも、タモジョイントの塩抜きまではやっていないでしょう。本当に突然、バキッと折れるのです。
タモジョイントに関しては寿命があると考えた方がいいかもしれません。筆者はこの折れたタモジョイントを約3年使っていました。2年くらいが買いかえサイクルでしょうか?まあ熱湯で塩抜き、定期的にサビ取りのスプレーを差しておけば、長持ちしそうですが。
枠、タモの継ぎ目もサビる
タモの枠、折り畳み式のタモならば「枠の継ぎ目」。ここも立派な金属です。ステンレス製でサビにくいものが使われていても、アングラーが塩抜きを怠れば、必ず傷んできます。
やはり定期的な熱湯での塩抜き、そしてサビ取りスプレーの吹きつけが必要でしょう。