7月11日、久々の釣行で落とし込み釣りを満喫した。メインターゲットのチヌを前座に追いやる良型サンバソウの釣果を得られた、初夏のひと時をレポートしてみたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)
大物ヒットで長期戦へ
周りでは若者グループがテトラの探り釣りなどでポツポツと魚を拾うのみで、ルアーマン達はあちこちで休憩、昼寝と終戦モード。私の探れるスペースは広がったが、本命のアタリはなく、焦りだけが募っていく。
ところが9時過ぎ、波止の中央ほどの場所で落とし込んだ時、2ヒロ半のタナで、コツン、クッという微妙な感じの変化をサオ先に感じた。サオ先でテンションを調整し、反応をうかがったが、エサを食い込むような感じでもない。半信半疑でそっと聞きアワセを入れてみると、引き込みアタリにかわってハリ掛かりした。
よしっ!と体制を整えてやり取りを始めると、魚は深場に突っ込み物凄い力で抵抗する。無理すればバラすと判断して、ためらわずラインを出すが、その後のやりとりでも、魚の抵抗はなかなか収まらず、猛ファイトの長期戦の様相を呈すこととなった。
33cm良型サンバソウ登場
苦戦する私の姿に、近くの釣り人も興味津々。スプールが急転する様子を見かねて、「タモ出しますか?」と親切に声をかけてくれたが、とにかく海面に魚を浮かせないと話は始まらない。何度かのやりとりの末、ようやく海面に現れた魚体に「おおーっ、これは!」と歓声があがった。縞模様が消えかけた肉厚のサンバソウだ。
「イシダイの幼魚」と一口で言うのは簡単だが、波止で釣れるサイズとしてはかなりの良型で、猛ファイトになるのも納得だ。海面で空気を吸わせても、チヌと違って勢いはなかなか止められない。焦る心を押し静めて、何とかタモに誘導して捕獲に成功。見守っていた釣り人達から拍手と「やりましたね」の言葉で祝福を受け、意気揚々と荷物を置いた釣り座に戻ると、その周辺の釣り人達からも祝福を受けた。
下げ潮が進んだこともあり、ここで納竿。最初に釣った37cmは前座?かのような、33cmのサンバソウを追釣して、2匹の獲物を手に、大満足で10時の迎えの便で新波止を後にした。
乗船場に戻って河内渡船の店に氷を買いに行くと、店員さんも自分のことのように喜んで、店の掲載用にと写真を撮ってくれた。当日は朝に同船した常連が、デカアジ交じりで2ケタ、良型の波止グレも複数と、さすがの釣果をあげており、魚の活性の高い日に釣行できてラッキーだった。
獲物は酒蒸しと塩焼きにして、夕食の食卓を飾った。
<伴野慶幸/TSURINEWSライター>