今さら聞けないジグヘッドのキホン:実は色々あるフックの形状やカラー

今さら聞けないジグヘッドのキホン:実は色々あるフックの形状やカラー

アジング、メバリングでは最優先的にジグ単の釣りでいく。まさしくジグヘッドが主役である。ナマリとハリの組み合わせの世界についてもっと詳しく、深い知識を身につけよう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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ショア ソルトルアー

単にハリと軽視するなかれ

今回は特にハリの部分にクローズアップしたい。ハリといっても様々だ。私はキスのエサ釣りをしていたころに、折れやすいハリ(価格の安いハリ…)があったり、競技用のハリがあったりすることも知った。

キスは弱い魚で、リリースするとほとんど死んでしまうらしい。競技用のハリというと、ハリ掛かりを深くするための「かえし」がないバーブレスフックなのだが、つまり、バーブレスで釣りきれなかった個体をなるべく優しく返してやるための配慮がなされ、キス釣りの競技は行われているということなのだろう。

そのように、釣り物の習性に対して、なるべくヒットしやすく、さらに回収率を上げるために様々な工夫が凝らされたものがある。ゲイブ、かえし、ハリ色などをチェックしよう。

ゲイブの仕様

ゲイブというとハリ先のことを言ったり、フトコロ部分全体のことを言ったりする。

メバリング用のゲイブ

メバリングでは主にノーマルゲイブ。シャンク(ハリの軸)に対して、ゲイブがほとんど平行に伸びている。メバルは食い込みのいい魚なので、あまり細工を凝らす必要がないようだが、一部、反転して食う性質に合わせて、シャンク部分からアールを描いているような特殊なジグヘッドもある。

アジング用のゲイブ

アジングでは主にオープンゲイブ。シャンクに対して、ゲイブがやや開き気味なのが特徴である。アジの吸餌スピードは0.2秒といわれ、この速さにアワせるのは至難の業。そこで考え出されたのが、アジの口の瞬間的な食い方に対して、開き気味のハリ先が自動的にフッキングするような、オープンゲイブ。その歴史はアジングが専門的に研究されてから、約15年あるようだ。

今さら聞けないジグヘッドのキホン:実は色々あるフックの形状やカラーノーマルゲイブ(上)とオープンゲイブのヘッド(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ハリの「かえし」の仕様

ハリには掛かった魚の食い込みに対して二重にフッキングするための、「かえし」がついている。つまり、魚がハリを外そうともがくほどハリ掛かりが深くなってしまうものだが、前述のキス競技用のように、かえしがないものもある。「かえし」のことをルアーフィッシング用語では、「バーブ」とも呼ぶ。一般的なジグヘッドには、バーブがついている。

バーブレスフック

ハリにかえしがついていないフックをバーブレスフックという。あえてバーブレスにする理由は、アジングでリリースの手返しをよくするためにあるようだ。また豆アジ以下の小さなアジを相手にするバーブレスフックもある。これはアジの口破れしやすい性質を考えたもので、特にしっかりと固い上アゴに掛かりにくい豆アジをうまく釣るための設計らしい。

今さら聞けないジグヘッドのキホン:実は色々あるフックの形状やカラーバーブレス豆アジフック(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ちなみに、エギのハリにもかえしがついていない。バーブレスだ。あんなギザギザの剣山みたいなハリにかえしがついていたら根がかりロストが不可避となる。

セミバーブレスフック

比較的小さめのかえしがついたフックのことを、セミバーブレスフックと言う。ショートバイトを逃しにくい細軸のハリや、小型のハリとのマッチングがいいことで、近年しばしば見られる。

かえしのついたフックにはデメリットもある。根掛かり回収率が悪い、魚を無用に傷つけてしまう、など。そのデメリットを半分程度にしたものが、セミバーブレスフックだ。

今さら聞けないジグヘッドのキホン:実は色々あるフックの形状やカラーセミバーブレス(提供:TSURINEWSライター井上海生)

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