風かおる5月に狙ってみたいのが、茨城県北茨城市にある水沼ダムだ。近年、カワウの食害によって近年は型物狙いのフィールドとなっている難易度の高い同ダムを紹介する。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュースAPC・中村直樹)
水沼ダムの概況
水沼ダムは茨城県最北に位置する県内最古の多目的ダム、大北川水系の花園川をせき止め昭和41年に完成。
ヘラ釣り場としての歴史も古く、昔から定期放流が盛んで、以前は束釣りも可能だった。冬季には氷を割ってでも型が見られるほどの魚影を誇り、都心部からも多くの釣り人が足を運んだくらいだ。
しかし近年は、カワウの食害が深刻で魚が激減。現在いる魚は、カワウに狙われづらい35cm以上がほとんど。そのため数は望めず、出れば良型な釣り場となっている。
絶景も楽しもう
当然釣りは難しくなり、釣り人も少なくなってしまった。しかし乗っ込みの時期は、数・型ともに狙えるベストシーズン。40上はもちろん、キロオーバーのモンスターも飛び出し、迫力満点の攻防戦が楽しめる。
現況はポツリポツリの拾い釣りで、ツ抜けが当面の目標。良型主体なのでこれでも十分楽しめるだろうが、好調時なら日曜例会で20kg以上も記録される。
湖周辺は花貫・花園県立自然公園に指定されており、環境は抜群。上流の花園渓谷はハイキングコースにもなっていて春のシャクナゲ、初夏の新緑、秋の紅葉と四季折々の絶景が楽しめる。花園川は、渓流釣りでも有名で、釣りをしているとヤマメなどの渓流魚が掛かることもある。
ポイント
取材日は満水だったがかんがい用水として使用されるので、今後は徐じょに減水する。それを見込んで本湖エリアまで紹介しよう。
水沼橋
最上流に位置する。流れ込みが近く、底も変化に富んでいる。また入釣しやすく常に釣り人もいるので、多くの魚が居着いている。県道側は底がなだらかで、山側は傾斜が急。水深は満水時で3~4本。
杉林
水没林があり雰囲気は抜群。魚が絡んでいるようなら、迷わず狙いたい。比較的に入釣もしやすい。傾斜がなだらかな場所は浅く、急な場所は手前から落ち込んでいる。水深は満水時で2本半~3本半。
高圧線
水位に関係なく狙え、年間を通して釣り人が絶えない。居着きの魚が多く、ウキの動きがいい。水深は満水時で3本半~4本強。
ここから本湖方面は、満水になるとポイントがなくなるので、減水時の目安をふまえて紹介。
ミラー下
川筋からの出っ張り部で、人気のポイント。減水時で水深は2~3本。
砂場
入釣しやすい人気ポイント。満水時でも数人が並べる。魚が居着いていて、ウキの動きはいい。減水時で水深は2~3本。
ジャカゴ
減水時の人気ポイントで、上流側が人気。底にジャカゴが入っているが、ジャカゴの上に堆積物が乗って根掛からない場所も多い。減水時で水深は2本半~3本半
なお県道側にはマムシ沢などの名ポイントがあるが、山道を降りていくのが大変なのと駐車スペースも少ないので、今回は省略する。