産卵前の大型メジナを狙って神奈川県城ヶ島の地磯へフカセ釣行。大型のバラシや天候変化に対応し、最終的に45cm1.61kgの口太メジナを手中にした釣行をお届けしよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター塩田哲雄)
磯釣りが楽しめる城ヶ島
首都圏から車で1時間ほどで行けて、本格的に磯釣りが楽しめる釣り場がある。今回紹介する城ケ島だ。城ケ島は神奈川県三浦市にあり、マグロで特に有名な三崎港と並び、観光名所としても知名度が高く、いつでも多くの観光客で賑わっている。
ここで城ケ島の歴史を少し紹介。城ケ島は島というだけに、かつては三崎港の岸壁から渡し船を使って行き来をしていた時代がある。1960年に現在の城ケ島大橋が完成してからは船ではなく、徒歩や車などで渡ることができるようになった。当初は通行料を徴収していたが、昨年より無料化されて往来がしやすくなり、益々大勢の観光客が訪れている。
磯釣り場「三浦道場」
肝心の磯釣り場としての城ケ島であるが、三浦半島の磯場の中では、水深があり、潮の流れ方も良いことから、一年を通していろいろな魚種が狙え、良型が数多く記録されている。本格的に磯釣りをされる方から、手軽に磯釣りを始めたい方まで、十分楽しめるのが城ケ島の磯場である。
ただ伊豆半島の釣り場のように渡船を利用した沖磯は少ない。島内には千鳥島、釜島、猪ノ子島の3か所の沖磯はあるが、伊豆と比較してしまうとキャパシティは少ない。しかしながら、沖磯に負けないほどの釣果が期待できる地磯が多くあるのが、城ケ島の最大の魅力だ。
個人的なことになるが、城ヶ島は三浦半島の磯場の中でも、釣りの基本など多くのことを学んできた場所ということから、「三浦道場」と勝手に呼んでいる。
4月は産卵期終盤
この原稿を書いている4月、メジナ釣りシーズンとしては産卵に入り出す頃となり、釣り上げるのが厳しい状況となる。ただ個体差があるようで、産卵し出すメジナもいれば、まだ産卵前のメジナもいる時期ではある。
そして、一度に産卵してしまうのではなく、何回かに分けて産卵をしていることも、釣り上げたメジナから見受けられる。
はっきりとした生態は分かっていないが、産卵を終えてしまうと一時的に食い渋ってしまうので釣り上げるのが難しくなることが多い。それが3月後半から4月頃と重なり、産卵期終盤と呼んでいる。
イツセノカドで大型メジナ狙い
例年、産卵前のメジナを狙って何度も釣行を重ねている。理由としては、エサ取りが少ない時期なので、良型を狙い易いこと。それとこれが狙う一番の理由であるが、長さ、重量共に自己記録が狙えるトップシーズンということが挙げられる。50cmオーバー、3kg超えも夢ではない。
3月17日も昼からの釣行ではあるが、自己記録更新を目指して城ケ島のイツセノカドという地磯へ釣行した。当日の天候は、北東風がやや強く吹き、前日に通過した低気圧のウネリが残っていた。磯周辺は沖からのウネリでサラシができ、潮はあまり流れていないようだが、サラシで沖に潮筋ができる状況。