志摩沖トンボジギングで27kg『タネトン』 船中キハダも浮上【三重】

志摩沖トンボジギングで27kg『タネトン』 船中キハダも浮上【三重】

三重県・志摩沖は連日ビンチョウマグロ(ビンナガ)の大フィーバー。今回は27kgのタネトンをゲットできた、3月9日の志摩市片田の遊漁船への単独釣行の模様をリポートする。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋)

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志摩沖でトンジギ

三重県・志摩沖は連日ビンチョウマグロ(ビンナガ)の大フィーバー。いてもたってもいられず3月9日に志摩市片田の遊漁船に単独釣行した。予約順で3人組がミヨシを選択し、幸運にも私はトモ。若いカップルも参戦し、その2人は胴に座を構えた。出船は午前5時50分。船は一路志摩沖のポイントを目指す。

約40分でポイントに到着。船長から「いい潮目があるので、ここから流します。ラインカラーは15色ぐらいから始めてください」と声がかかった。

志摩沖トンボジギングで27kg『タネトン』 船中キハダも浮上【三重】タックル図(作図:週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋)

あいや~ロング280gをセットし、指示ダナまで落とす。潮はかなり効いているようで、ラインが前方へ出ていく。いつも通り緩やかなワンピッチワンジャークを始める。100~80m付近でかなり抵抗が強く、潮目がありそうだ。潮の効いている層を意識してフォールを繰り返すが、3回に一度はいったん巻き上げて再度落とし込む。

早々に同船者に10kg超

始めると早々にミヨシから2番目のアングラーにヒット。上がってきたのはビンチョウマグロ。10kgオーバーだ。タナは60mぐらいとのこと。開始5分での本命に「今日も爆釣!」と期待は膨らむ。だがこの後次が続いてこない。

1時間ほどすると、隣のアングラーにヒット。やり取り中に胴のアングラーとライン交差し、かわそうと緩んだ瞬間、ハリ外れとなった。僚船も全くアタリがない。マグロジギングはギャンブルみたいなものだが、必ずチャンスはくると信じてジャークを繰り返す。

20kg超タネトン浮上

9時半ごろ、ミヨシのアングラーにヒット。このアングラーは2匹目。早々に取り込んだのは良型のカツオ。時合いかと思った時、80mラインでガツン!頭をこちら向けようとするが、バットに乗る重量感から久しぶりに良型の予感。すると隣にもヒット。ラインが胴寄りに流れていく。

隣のアングラーをかわし胴へ移動。フルドラグだが、ラインが引き出されていく。サミングで押さえて巻き取る。スロー用のロッドを曲げて格闘していると、船長から「伊藤さん、無理すると折れるぞ」と声がかかる。

これまでの経験からまだまだイケると判断。それに曲げないとマグロは取れない。20分後、ようやく水面下に魚体が光った。でかい!優に20kgは超えている。船べりにラインが擦れないように注意して、無事にタモに収まった。

船上に横たわる魚体を見ながら、疲れとうれしさがこみ上げる。マグロの血抜き処理を終えた船長は、ひざ乗せで写真を撮ってくれた。しばらく休んでから再開。船上では連鎖はしないものの、ポツポツとカツオやビンチョウが釣れていた。

アタリなく休戦状態へ

11時半ごろ、今度は100mラインでヒット。これもかなりの重量感。10分ほどやり取りしたが、ロッドからテンションが抜けた。掛かりどころが悪かったか。正午を回ると全くアタリがなくなった。

船長はアングラーに声をかけるが、疲れで戦意喪失、休んでいるアングラーが続出。沖上がりは午後2時。船長に納竿間際にキハダがくるかもって冗談を言っていると、ドラマは訪れた。

船上一丸となりキメジ登場

胴でジャークを続けていた彼女さんにヒット。スピニングタックルの短い剛竿を彼氏さんがポンピング開始。サオを持ち上げては、彼女さんがリールを巻く。船上では皆が応援団。無事に取り込まれることを願ってひとつになっていた。上がってきたのは10kgを超えるキメジ。無事にタモに収まり、大きな歓声とともに拍手が起こった。

志摩沖トンボジギングで27kg『タネトン』 船中キハダも浮上【三重】ドラマとなった10kg超えキメジ(提供:週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋)

渡船場で検量の結果、私のビンチョウは27kg。全体ではビンチョウ27kgまで5匹、キメジ13kg、カツオ10kgと7kgだった。今年もビンチョウマグロは絶好調。初チャレンジで好釣果を上げるアングラーも珍しくない。この強烈な引きを味わうと病みつき間違いなし。

<週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2021年4月2日号に掲載された記事を再編集したものになります。