5月の初旬、いつも通り友人とプチ遠征釣行を計画した。お互い空いている5月3日(木)を第一候補と考えていると、直前の天気予報では雨。風も強く、翌日に延期。4日(金)は朝から晴天の予報、のんびりやれると意気込んでいたが……
強風で沼津から清水へ移動
3時に集合し、静岡の沼津周辺を目指して箱根を越える。
芦ノ湖を過ぎて三島へ下ると、思いのほか風が強い。
しかも、沼津では避けられない南西風。
ポイントに決めていた島郷海岸は思いきり向い風で釣り不能。
そこで友人と協議して、まだ時間があるので、とりあえず西へ走り、風が避けられる清水の三保半島まで行ってみる。
途中、サービスエリアで休憩をはさみながら、三保真崎海岸へ到着したのが6時過ぎ。
連休真っ最中なので、駐車場を心配していたが、どうにか車は置けて、第一関門はクリアできた。
時間を追うごとに風が強くなってくると予想されるので、急いで釣りの準備を始める。
タックルは、竿が振り出し30号、35mmストロークの投げ専用リールにミチイトPEライン0.8号、天ビンはL型固定で、ハリ6号の5本バリ。
エサは、東京スナメとジャリメを用意した。
この場所は、大きなカケアガリが1色付近にあり、その手前と先で水深がだいぶ違っている。
春のポイントは、カケアガリの先2色付近で、釣れる魚はメゴチとベラ主体。
そこにキスとサビハゼなどが交じる五目釣り。
よって、キスだけを選んで釣ることは難しく、数を釣るにはゲストごと釣ってしまうのが得策。
第1投を3色に投入、着底するとすぐに複数のアタリがあり、巻き上げるとキス、ハゼ、ハオコゼの3点掛け。
とりあえずキスが釣れたのでホッとする。
2投目もすぐにアタってキスとベラのダブル。
しかし、3投目からは、釣れあがる魚がすべて他魚になってしまう。
釣り座を少しずつ湾奥へ移動してみたが、フグやメゴチしか釣れない。
そのうち、だんだんと向かい風が強くなって釣りづらくなる。
ここまでの釣果は、私が2尾で友人はゼロ。
時計を見ると、まだ8時なので相談の上、清水のいろいろな釣り場を回ってみることにした。
三保飛行場下から釣り場を巡る
向かったのは、風が避けられる三保飛行場下。
ここでは3投してフグが数尾。
ハリスが数本なくなったので、すぐに移動。
三保半島の表浜で、唯一風が避けられる清水第五中学校下。
ここは、青物狙いのルアーマンが固まっていて、雰囲気はすごく釣れそうだったが、2投すると仕掛けのハリ10本がすべてなくなったのですぐにパスして次へ。
こうなると、残るは清水港内で、風を背負える場所か、風の影響が少ない車を横着けできるところしかないと思い、道なりに車を走らせて、近い場所からのぞきながら決めようということになった。
まずはもっとも近い、巴川河口の鉄道岸。
大型船が係留されていて、釣りはNG。
次は、とっておきの場所でJオイルミルズ岸壁。
ここは、エスパルスドリームプラザの対岸に位置し、SOLAS条約後の清水港では、数少ない釣りができる岸壁となっている。
風は正面からだが、車を横着けできるので、いざとなれば、すぐ車内に避難できる。
さすがに釣り座は十分に空いていたので、ひとまずダメ元で竿を出してみた。
時刻は11時近くなり、恐らくここが最後の場所となるだろう。
Jオイルミルズ岸壁でシロギス連発!
ポイントは中央の船道より対岸方向で、底にはロープやゴミなどいろいろな障害物が沈んでいる。
あまり積極的にサビくと根がかりがひん発する。
よって、待ち釣りを中心に組み立てたほうがいい。
二人とも、あまりやる気が起きず無言のままタックルをセット、ポイントに投げ込んでみる。
とにかく風が強いので、アタリが分からず、仕掛けを移動したときの感触で、魚が掛かっているかどうか判断するしかない。
2回目の移動で何か違和感を感じたので巻き上げてみると、何だか重たいような気がする。
チカライトの結び目が水面に現れると、天ビンの後ろにボワーっと白い魚体が浮いてきた。
キスだ!それもかなりの良型。
落とさないよう慎重に抜き上げてみると、20cm近くある2点掛け。
これを見ていた友人が巻き上げにかかると、何だか慎重になっている。
上がってきたのはこれもシロギスのダブル。
まさか釣れるとは思ってなかったので、顔を見合わせ大爆笑となった。
シロギスがたまっているようで、次の投入でも一荷で釣れ、彼はなんと3点掛け。
待ち釣り主体なので、投入回数が増えず、数はあまり伸びないが、その後も投入ごとにほぼ空振りなし。
13時の納竿までに、それぞれ10尾オーバーの釣果を上げることができた。
型もよく、20cm近いサイズがほぼ半分を占めた。
初めの不調がウソのような釣果に恵まれ、近年の大型連休釣行では、一番の釣果になり、釣り場の重要性をあらためて感じた。
<週刊つりニュース関東版 APC・諸伏健一郎/TSURINEWS編>
清水港