今さら聞けないメバリングのキホン:『フロロカーボン』ラインの特徴

今さら聞けないメバリングのキホン:『フロロカーボン』ラインの特徴

メバリングに使用するメインラインはフロロカーボン、エステル、PEなど数種類があるが、今回はビギナーにオススメのフロロカーボンラインの長所と短所を紹介したい。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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フロロカーボンラインの特徴

メバリングのメインラインでは、PEラインとともに、フロロカーボンラインが主候補とされる。感度では劣るが、限界まで細くすれば乗せ感もよく、水なじみもよく、さらに擦れにも強いという、メリットの多いラインだ。釣りそのもののビギナーにもオススメである。

フロロカーボンライン、俗に「フロロ」と呼ばれるラインだが、フロロの長所・短所を挙げてみた。

長所

・根擦れに強い
・リーダー不要(本線としてそのまま使える)
・水なじみが良い(水に対する比重およそ1.6)

短所

・キャスト距離が伸びない
・巻きグセがつきやすい
・感度が低い

以上、こんなところだろうか。

今さら聞けないメバリングのキホン:『フロロカーボン』ラインの特徴フロロラインを巻いたスプール(提供:WEBライター・井上海生)

長所と同じだけ短所がある…とは、実釣していても感じる部分だ。ただ、フロロは何より「リーダー不要」というところで、ビギナーには本当に良いラインである。「リーダーって何?」というビギナーは、それを知るよりも、最初のメバリングではフロロを利用してラクにメバリングしてしまえば良い。

障害物周りに強い

メバルは波止際を攻める釣り、またストラクチャーを攻める釣りだ。PEラインのショックリーダーとしてもメバリングでは「フロロを長めに取れ」といわれるほどで、フロロはこのようなストラクチャーに対する擦れにとことん強い。岸壁などに擦っても、切れにくい。

沈み根がかなり広い領域を覆っているストラクチャー帯でキャスティングする際、フロロを本線に使っていると、ほとんど根擦れでのラインブレイクを気にせず釣りができる。

今さら聞けないメバリングのキホン:『フロロカーボン』ラインの特徴障害物周りなら迷わずフロロを使用(提供:WEBライター・井上海生)

またメバリングでは、「テクトロ」に似た釣り方をすることが多い。波止の際に軽量リグ(ジグヘッド0.6g程度)をポチョンと落として、釣り人が横に歩いてリトリーブコースを作るという釣り方だ。これもPEラインを使用していると、風で煽られて岸壁に擦ってラインブレイクしがち。それがフロロカーボン本線ならば、ほとんどない。

オススメは1.5lb

フロロカーボンの短所として、キャスト距離が伸びにくいというものがある。着水してしまえば水なじみもよく、風の吹き上げにも強いのだが、キャストで釣りができる範囲が限られてしまう。

その弱さは、どれだけ細くしてもPEラインやエステルラインにはかなわない。ただ、キャスト距離を伸ばすためにジグヘッドを重くしてしまえば、徹底した表層狙いがキモとなるメバリングでは、まったく釣れなくなる。本末転倒である。

ただ、前述のように波止ではテクトロの釣りがかなり有利なので、実際、そこまでメバリングにおいて飛距離というのは重要ではない。

今さら聞けないメバリングのキホン:『フロロカーボン』ラインの特徴テクトロなら飛距離は不要(提供:WEBライター・井上海生)

常夜灯下や消波ブロックのコースを狙うなど、やはり飛距離が必要となる場面もある。そこで推奨号数は1.5lb。ここまで下げると、ジグヘッド0.8gでも、まったくの無風であれば8m程度は飛ぶ。ライトゲームでは、十分に釣りのコースが作れる距離だ。

直結でOK

そしてフロロカーボンラインも1.5lbもあれば、まず切れない。慎重派で先糸に2.5lbをつけるアングラーもいるようだが、そのノットで結束強度が落ちることの方が、筆者としては心配である。よって1.5lb本線で直結する。これでOKだ。ストラクチャー帯では2lbまで上げた方が良いかもしれないが、上質なフロロカーボンラインなら1.5lbでドラグを強めに設定しても、まず切れない。

「上質なフロロ」とは、今市販されている、ほとんどすべてのフロロカーボンラインだ。もっとも長いルアーフィッシングの歴史を持つバス釣りにおいて長年研究、メインに使用されてきたラインなので、品質は概して高い。

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