『ツナ缶』の原材料はマグロとは限らない 安価なものはカツオを使用?

『ツナ缶』の原材料はマグロとは限らない 安価なものはカツオを使用?

私たちが良く知る「ツナ缶」。実は、「原材料がマグロではないかもしれない」とのうわさを聞き、真相を調べてみました。

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その他 サカナ研究所

一番高価な「ツナ」とは

ツナにもいろいろある事は紹介しましたが、一番値段が高いのはどんなツナなのか。

まず、種類ごとの相場で言うと、【ビンナガマグロ>キハダマグロ>カツオ】の順になります。

また、加工方法で見ると、水煮よりもオイル漬けの方が高価です。さらに、オイルの種類は大きく3種類に分かれており、【オリーブオイル>錦実(めんじつゆ)>大豆油】の順に値段が変動します。さらに、缶の中での形状も「ブロック(ソリッド)」と「フレーク」に大別されます。

身の原型が残っているブロック状か、ほぐれているのがフレーク状か、ほぐす手間がかかる分、フレークの方が高級なのかと思いきや「加工工程で原型を維持する方が手間や技術がかかる」ため、ブロック状の方が高価です。

これらの情報をもとにまとめると、一番値段が高いのは「ビンナガマグロを原材料にオリーブオイルでオイル漬けした、ブロック状のツナが一番高価」だと言えそうです。

食べ方によって選んでみては?

ツナ缶にはじつはいろいろな種類があることをご紹介しましたが、値段が高いからと言って、必ずしもどんな料理にも向いているとは言えません。

「カツオの水煮」は一番安価だからと言って、味が特段不味いわけではなく、一番調味がしやすく、どんな料理にでも合う万能選手と言えます。

オリーブオイルに漬けられた物はそもそもに味がついているため、マリネなどで食べるのが海外では主流のようです。

原材料や加工方法などの違いをよく理解し、その日のご飯に合う最適な「ツナ缶」を選んでみるのもいいかもしれません。簡単に調達できる「ツナ缶」をいくつか用意して『利きツナ』をしてみるのも面白いかも知れませんね。

<近藤 俊/サカナ研究所>