5月1日、関西では和歌山の日高川と有田川が日本で一番早いアユトモ釣りの解禁を迎えた。今年もいよいよアユの季節の到来ということで、アユのトモ釣り入門を説明する。解説はアユ釣りの名手・大西満さん。タックルからオトリの扱い、ポイント選び、釣り方など、トモ釣りの基本を紹介してもらった。本記事で予習して、ぜひ出かけてみよう!
概要
アユ釣りは面白そうだけれど高くつくし難しい、と思っている人が多い。
だが、和歌山県では入川券優待制度や道具類の無料レンタルなどの取り組みもあり、トモ釣りのハードルはかなり低くなっているこのごろだ。
そして今年は各河川ともに「空前の天然ソ上」ともいわれ、川にはアユがいっぱい……。
トモ釣り入門には絶好の条件が整っている。
アユは自分のエサ場に入ってきたアユを威嚇、排撃する習性がある。
それを利用したのが「トモ釣り」だが反面、数が多くなると仲よくなる性質もあり、そこがトモ釣りを難しく、また楽しくしてくれている要因なのだ。
アユは川の石の表面に付いた水アカ(ケイソウ、ランソウなどでアカと呼ぶ)を自分の口でなめ(削り)とって食べているため、釣る場所としては、いいアカが生える石が固まっていることが条件で、そしてオトリを泳がせられる浅くて緩い水勢であると釣りやすい。
アユがアカを食べる(はむと言う)と石の表面が磨かれたようにピカピカになるから、アユが集まっている場所では周囲の石が茶色に光って、いい釣り場であることを知らせてくれる。
一般的には「浅瀬」と呼ばれる水面に小波のある浅い瀬で、底石が茶色に光っていたら申し分ない。
タックル&必要な道具
サオは9m(中硬調子ぐらい)が、汎用度が高い。
タモは直径36~38cmほどの、底に布袋の付いた「袋ダモ」が、用途が広い。
流失防止にウレタンループを付けておく。
引き舟は川の中で自分の腰につないで、一時的にアユを入れておくもの。
オトリ缶は釣れたアユを川でストックしておく箱で、プラスチック製で防水のフタが付いたものが場所移動するときに重宝だ。
流失防止に貝入れ用のアミに石を入れて使うと便利だ。
タイツは4mm厚のクロロプレーン製で、伸びのいいものが疲れにくい。
アユタビはサイドにファスナーの付いたフェルトもしくはフェルトスパイク底のもの。
張りかえ式もある。
仕掛けは市販品の9m用で間に合う。
ラインは、最近はメタルが主流のようだが、慣れるまではナイロン(またはフロロカーボンラインの0.2号)が扱いやすいだろう。
仕掛けの長さが調節できるシステムになっているから、ハナカンがサオ尻より20cm出るくらいで釣りを開始する。
ハリは掛けバリは3本イカリと4本イカリなどがあるが、6.5号の3本イカリから始めるといい。
ハリの型は先輩に教えてもらうといいだろう。
<大西満/TSURINEWS編>