8月に入り、猛暑日、酷暑日が続く。こう暑くては外出もままならないが、釣りは別腹。8月10日に和歌山・南紀の浦神沖へジギングに出かけた。絶好調とは言い難いが、幻の魚「クエ」が登場したのでその模様をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・田中耕二)
幻の魚「クエ」が浮上
次は35mライン。遠投したジグをボトム付近で、トゥイッチングしながら引き寄せ、フォールさせるとラインが止まる。フッキングするとドンッと重みが乗り、底に向かって走った。ロッドが伸され、ギリギリとドラグが滑る。
「来た。コイツだ」。レバーを離してロッドを立て、フルベントで強引にボトムから引きはがす。ゴリゴリと根を擦る感触が伝わるが、ここで弱気になっては取れない魚だ。右手でスプールを押えてロッドを起こしポンピングで浮かせる。
中層でおとなしくなったが、慎重に浮かせると茶色い魚体だ。良いサイズのオオモンハタと思ったが、縞模様のいかつい顔。クエだ。ネットに収めてガッツポーズ。
当日の釣果
この後、20mラインまで探ったが、30cmのアカハタとガシラを追加して、正午にストップフィッシング。小型をリリースしながらもお土産には十分の10尾をキープした。クエは47cm。クエとすればまだまだ小型だが、SLJタックルで辛酸を舐めさせられていた魚に、少しリベンジできた。
リリース時はエア抜きを
最後に、SLJでは小型の根魚が良く釣れる。食べない魚はリリースしてもらいたい。リリースとは、面倒かもしれないがエア抜きを施し、きちんと泳げるようにして逃がすことを言う。
海底から急激に巻き上げられた根魚は、浮き袋が膨れて自立して泳げない。そのまま海に返しても腹を上に向けて流れていってしまう。やがて鳥に突かれたり、サメに食われたりする。そのような光景を何度も見て悲しくなった。
エア抜き針は、釣具屋で売っている。やり方は、ネット検索すればいくらでも出てくる。お手軽で超楽しいSLJ。この釣りを楽しませてくれる魚たちにリスペクトを。
<田中耕二/TSURINEWS・WEBライター>