仲間内で遊漁船をチャーターし、季節のターゲットを狙い月1ペースで開催する釣行会。7月1日もマダコ、マダイ、アジ狙いで行ってきた。この日は狙いのマダイ、アジが不発に終わったかわりに、予想外のハマチラッシュを満喫することができた。攻略パターンを含め紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・辻原伸弥)
前半はエギでタコ狙い
早朝、淡路島・育波漁港に仲間が集結し、遊漁船小溝丸で出船。まずは「8時ぐらいまでタコ狙いをする」との船長のアナウンスで、タコ釣りをスタート。3連スイベルに色の違うタコエギを3本セットし、50号のオモリをセットして釣り始めた。
季節柄、自宅の冷凍庫にはまだストックがあり、正直今回はそんなに釣果を求めないターゲット(笑)。友人と談笑しながら、握り拳サイズからをポツポツペースでゲットしていった。タコ狙いに集中する友人たちは、タコエギのカラーを小まめにかえながら今日のパターンを探っていた。
船はいくつかのポイントで、小移動を繰り返しタコの反応を見ながら狙っていく。最初の内は、釣れるタコのサイズはそうかわらなかったのだが、数カ所目のポイントで突然変化が生まれた。
まずは船首の友人のロッドが曲がりキロアップをゲットする。続いて、中央部の友人のロッドが大きく曲がる。そして、上がってきたのは2kg級。突然のデカタコの登場に「エギのカラーは何色?」と一気に皆を本気にさせてくれた。
後半はマダイ&アジ狙いへ
タコタイムが終了し、タイもしくはアジ狙いへとポイントを大きく移動する。
このポイントでは、移動中から「青物狙いでジギングをする!」と豪語していた友人が開始早々に船首でロッドを曲げているのが視界に入った。そして50cmオーバーの丸々太ったハマチをゲットした。
ハマチが高活性なのか、その後もバラシを含め数回ロッドが曲がる。「今日はジギングかぁ~!」と思いながら、そんな姿を眺めていると?ハッと気が付いた。「ジギングタックルあるやん!」、でもジグは持ってきていない。しかしココが友人同士でのチャーターのいいところ。すぐにジグとアシストフックを貸してもらうことができた(笑)。
ジャークパターンを考察
久しぶりのジギング、肩慣らしにいくつかのジャークパターンを試していく。
この時期の明石海峡、ハマチ狙いではジャカジャカ巻き的なショートピッチジャークパターンが有効なことが多い。そして、ジグを追いかける距離もそう長くないのが特徴。しかし、友人は「フォールでヒットする!」と言う。彼が使っているジグはスリムなロング系、借りたジグも同じタイプのジグ。彼のロッドアクションを見ているとミドル系~ロングジャークで狙っていた。
そこで、船長に魚探の状況をたずねると、ボトム付近の映りが強いとのこと。試しに着底から高速ジャークしてみると、すぐにヒットした。しかし、ファィト中にバレてしまう。同じようにするとすぐにまたヒットするが、海面で取り込みの際にバレてしまった。
「なぜ?」そこで、ジャークパターンを組み合わせて狙ってみると、ジグに絡むような前アタリの後に、激しくジグに食らい付くアタリが出た。
ブリの幼魚のハマチは出世魚の1種で、関西では「ツバス」→「ハマチ」→「メジロ」→「ブリ」と成長とともに呼び名が変化していく。ハマチと言っても、捕食対象魚や活性状態でパワーはそれぞれ違う。今回のハマチは、丸々とした体型も手伝ってか、なかなかのパワーファイター、ロッドが大きく曲がり激しく抵抗す状況でリールを巻くのは大変な作業だった。無事、ゲットしたハマチの口のフックの刺さり方を確認すると、確実にフッキングしていた。
コンビネーションで連続ヒット
フッキング状況から、ハマチに興味を抱かせるための見せるジグの動きと、ハマチが捕食しやすいジグの動きの、2つのジグのアクションが必要なのが理解できた。そこで、ボトムから5~6mを高速のショートピッチで探り、アタリがなければジグをフォールさせ再び同レンジまでジャークする。ジグに絡み付く様な抵抗や、アタリなど変化があれば、さらに数回ショートジャークで追わせミドルジャークにシフトする。狙い方を、このコンビネーションジャークにシフトすると、周りから「またきたの?」と言われるぐらいの連続ヒットとなった。
イメージした通りに、魚が掛かるのは楽しいが、相手はかなりの暴れん坊。ヒットしてからのファイトタイムは、数をこなすにつれてかなりの重労働となり、大変だ(笑)。周囲にもヒットパターンを伝えて、みんなでハマチの引きを楽しむ。そんな釣果も、2ケタを超すと身体の疲労感はMAX状態を迎え、ジグをシャクルのも魚がヒットした後もかなり厳しくなっていった。
低活性をジグアクションで攻略
実は、今回の釣行。前日までの豪雨&爆風での影響から、釣行自体も危うい状況で厳しい釣果を覚悟していたが、タコの釣果もよく、久しぶりのジギング青物祭りとなった。
しかし、この日ハマチ自体の活性はそう高くなく、ライン切れを起したがサビキで狙う友人には1度掛かっただけ。激しいジグの動きに魅了されたハマチがジグを追いかけ、捕食しやすい状況になれば口を使ってジグに食いつくと言った状況だったのではないだろうか?
夏本番の状況を迎えた明石海峡はこれからが青物祭りの本番に突入する。その日の当りのジャークパターンを見つけてパワフルな引きをたん能して頂きたい。
<辻原伸弥/TSURINEWS・WEBライター>