内房の上総湊や竹岡は伝統釣法のシャクリマダイ釣りが盛ん。上総湊の加平丸では12日2人で13尾。彦次郎丸では12日3.8kg頭に3kgや2kg超え含み船中8尾。とう市丸では連日トップ3尾前後と堅調。釣果上昇気配で今後はさらに有望だ。
タックル
【内房のシャクリマダイとは?】
手バネと呼ばれるを使用するシンプルな道具立てが特徴。
竿の柔軟さやリールのドラグ機能ではなく、ミチイトの弾力とイトを出し入れする釣り人の腕が勝敗を決める。
シンプルゆえに奥深い。
タックルや仕掛けは図参照。
特徴的なのは、ヒロ単位(通常1ヒロ=1.5mまたは1.6m。船宿により異なるので要確認)のタナ指示。
仕掛けはそれに準じる。
1ヒロ、10ヒロなどごとにマーカーを付けておく。
ちなみにイト巻きは3巻きで1ヒロに。
いずれの船宿にも貸し竿が用意されており挑戦しやすく、船長も竿を出すので、実践形式の教わることができる。
釣り方
【エサ付け】
活エビが用意されることが多いが、漁の関係で獲れない場合もあるので、有無は事前に確認した方がいい。
ただ、上手い釣り人はエサに関わらず釣る。
せっかくの活エサもエサ付け次第では意味をなさなくなるので、イラストを参考に確実に手早く行う。
【投入準備】
仕掛けを遠くに投入できるよう、イト巻きからミチイトを少し出し、足に絡まないように足元のタルに入れる。
または海水で床をぬらしておくと足元のミチイトの滑りがよくなり、絡み防止になる。
【投入~シャクリ】
利き手にテンヤを持ち、もう一方の手で中オモリを持つ。
前方にテンヤを放り、中オモリを角度をつけて投入。
どちらもイトを張った状態で投げることが大切。
これによりオモリを支点にエサがゆっくりと落下する。
エサが指示ダナに届いたら竿先を海面まで下げ、そこから頭上まで勢いよくシャクる。
エビが跳ね上がるのを演出。
シャクり上げたら竿先をすぐに下ろし、エビとテンヤの重みだけで自然にエサを落下させる。
シャクリの間隔は状況によって変わるが、5~15秒に1回が目安。
【アタリ~アワセ】
アタリはモゾッとか、グッと押さえ込む感じで伝わる場合が多い。
その瞬間に素早く、力強くアワせることが肝心。
硬い口に食い込むように一手、二手と力強くイトをたぐりアワセを入れる。
良型で引きが強ければイトを送る。
ヒジを支点にして腕の角度でテンションを調整するのがコツ。
それでも対処しきれない大物が掛かった場合は尻手ロープを竿に掛けて竿を海中に入れて尻手ロープでやりとりする。
シンプルな仕掛けでのやりとりはまさに一対一の真剣勝負だ。
<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>