魚をおいしく保存する3つのコツ 刺身の「柵(さく)」は何日もつ?

魚をおいしく保存する3つのコツ 刺身の「柵(さく)」は何日もつ?

生モノの魚はたとえ冷蔵庫に入れても、保存期間や保存の仕方によっては腐ったり、おいしくなくなってしまう場合があります。今回はそんな魚の保存について詳しく解説します。

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魚をおいしく保存する3つのコツ

魚を保存するときに気を付けたい3つのポイントがあります。それは「保冷」と「余計な水分をとる」こと、そして「空気に触れさせない」ことです。これを徹底することで腐敗の進行を妨げ、保存期間も伸ばすことができます。

1.保冷する

細菌が活発に動く温度で保存すればするほど魚は劣化していきます。釣りの時の保冷が必要なのは前述しましたが、購入する際も保冷を意識しましょう。スーパーの魚もカゴに入れて買い物している途中や、持ち帰る間に思いのほか劣化しており、細胞が壊れることでドリップという赤い液体となって旨みが抜けてしまいます。

そのため、買い物時には会計前に魚を取り、保冷バッグなどを持参してそこに保冷剤や氷と一緒に入れて持ち帰るのがいいでしょう。また、冷蔵庫内で保存する場所も、低温のチルド室やパーシャル室がある場合はそちらに入れておきましょう。

2.余計な水分を取る

買ってきた魚はトレーに乗ってラップがされていると思います。このトレー内にドリップが出ていたら注意です。余計な水分は細菌が繁殖する絶好の場所になってしまうので、一度開封し、キッチンペーパーなどでしっかりと水分を取り除きましょう。

脱水シートも活用する

また食品用の脱水シートを活用することで、より美味しく保存することが可能です。脱水シートに包み、刺身の場合は30分ほど置くだけで、余計な水分や生臭みが取れて旨みが凝縮します。

塩水処理も有効

3%程度の氷塩水で洗って水分を拭き、キッチンペーパーで包んで保存する方法も、浸透圧で水分が抜けるのと、臭みを洗い流せるため、脱水シート同様にオススメとなります。

3.空気に触れさせない

空気に触れることも乾燥と酸化を進め、鮮度や味が落ちる原因となります。ドリップを吸収するためのキッチンペーパーなどを巻いたあと、ラップで厳重に包んで、ジップロックなどに入れできるだけ空気に触れさせないように冷蔵保存しましょう。

魚をおいしく保存する3つのコツ 刺身の「柵(さく)」は何日もつ?ジップロックも密閉には有効(出典:PhotoAC)

また、長く保存したい場合は真空パックして保存するのもオススメです。安価な、手動で空気を抜くタイプの真空パック機も売られているので活用してみるといいでしょう。

もちろん、刺身の切り身の場合は保存できないものとして、その日のうちに食べてください。

冷凍保存時の注意点

冷凍保存なら細菌の活動がほぼ停止するので腐る可能性は低くなり、さらに保存期間を伸ばすことが可能です。ただ、空気による酸化で味が落ちていくほか、水分によって細胞が膨らみ壊れてしまうといった現象が起こるので、「水分を取る」「空気に触れさせない」といった処理は必ず行って保存しましょう。

また、解凍時にも急速に解凍するとおいしくなくなるので、冷蔵庫解凍や氷水解凍などでゆっくり解凍することが重要です。詳しく下記リンクの記事でも解説しています。

<TSURINEWS編集部>