春のイシダイ釣りでにぎわう鹿児島県肝属郡肝付町の内之浦エリアへ、4月4日に行ってきた。筆者も釣友も良型の本命をキャッチすることができた釣行をレポート。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 APC・野坂僚)
磯でイシダイ狙い
今回お世話になった渡船は、内之浦エリア一帯を案内してくれる由佳丸。同行者は同僚の松本さんだ。
狙う魚は、私も松本さんもイシダイ。最近の内之浦エリアは、このイシダイの好釣果が報告されており、数週間前には70cmを優に超える大物や、50~60cmサイズが数多く上がっているようだ。
そんな好調の内之浦エリアでの渡礁先は10番だった。このエリアへは過去に数回の釣行経験しかないため、もちろんこの10番で釣りをするのも初めてだった。渡礁後すぐに松本さんと釣座を決め、今回は2人並んで船着きでサオを出すこととなった。
私の釣座からは足元に14mほど水深があり、ありがたいことに根掛かりしそうなストラクチャーもなさそうだ。今回つけエサとして準備してきたのは、ガンガゼ10個と赤貝7kg(殻付き活赤貝)だが、第1投は赤貝をきれいにむいて、身だけ4~5個を数珠掛けで、水深7m付近に仕掛けを入れて様子を見た。
釣友が53cmイシダイ手中
早速、細かいアタリの反応があり、サオ先を軽く弾くような魚信が確認できた。そこから少しずつ深度を加えて、反応を様子見していくこと1時間30分が経過すると、すぐ隣で釣っていた松本さんがサオを手持ちで送り込みを始めていた。
大きくサオ先が海中に引きずり込まれたのが分かる。その時、松本さんがすかさずアワセを入れ、魚を掛けた。そこからは慎重にやり取りをして、最後は念のためにとタモ入れを行い、無事にイシダイを釣り上げることに成功した。53cmのオスの個体だった。
松本さんは8年ぶりにイシダイを釣り上げたそうだ。「うわぁ!立派なイシダイだ!これが釣りたかったんだ!」笑顔と興奮でその喜びを語ってくれた。
筆者にも本命63cm
こうした姿を見て、私もすごくうれしく思えたのだが、同時に自分も釣らなきゃと、釣り人ならではの勝負心が湧くのも釣りの魅力。それから30分後、ついに私にもチャンスが来た。
足元の水深11m付近が怪しいと念入りに探っていると、今までとは違い、明らかにサオ先を抑え込むアタリで重量感を感じた。そして、慎重にその抑え込むアタリに対して2mぐらい送り込んだところで、魚が底に向かって走りだした。
かなりのスピードを感じたところでアワセを入れると、ずっしりとした重量感と同時に、すさまじいトルクでサオを曲げた。数回の突っ込みを何とかかわし、浮いて横たわる魚体を見て、喜びがあふれた。すかさずタモに入れ、完全に釣り上げることに成功した魚は63cm、4.2kgのメスのイシダイだった。
使用していた16号のハリもしっかりとカンヌキを貫き、思い描いていたイシダイ釣りができたことに感動した。この日は、これ以外は追加することはできなかったが、松本さんと2人で、その釣果に大満足の釣行となった。
※記事内に登場する渡船の現在の営業状況については、公式HPを確認もしくは、直接各施設へお問い合わせください
<週刊つりニュース西部版 APC・野坂僚/TSURINEWS編>