サクラが満開となった春本番から、一転して雪予報の3月29日(日)、千葉の南房総方面にクロダイ狙いでフカセ釣行した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・澤田朝寛)
富浦旧港でフカセ釣り
5時ごろ現地に到着。悪天候で、どの釣り場にも釣り人の姿はない。風裏を求め、数カ所で竿を出すが、寒い北からの強風と激しい雨に気持ちが折れそうになる。だが、午後には雨が上がる予報なので、最後の望みを託し、富浦旧港にある逢島へ向かう。
やがて、激しい雨は小雨になり、ポイントの様子を見ると、風向きと潮の濁り具合はいい。先着者はいないので、ゆっくり準備する。
当日のタックルとエサ
用意したコマセは、オキアミ3kgにチヌパワーVSPを混ぜ合わせたもの。付けエサは生オキアミと、エサ取り対策に練りエサを用意した。
風は強めだが、背面から吹いているので問題ない。メジナやクロダイを広範囲に狙えるように遠投性と視認性がいいウキを使用した半遊動仕掛け。磯際を中心にコマセをまきながら仕掛けを振り込むと、エサ取りは少なくエサが残っている。
そこで、コマセをウキの周囲にガンガン打って本命を寄せる作戦。しばらくアタリのない状態が続く。コマセが効いてくれば釣れるだろうと、辛抱強く待ち続けるが、時々ウキにアタリを出すのはフグばかり。
クロダイ31cmキャッチ
退屈な時間が経過した15時ごろになると雨は上がり、風も弱まってきた。潮位が段々と上がり、足元が波立ってきたので、少し上がった安全な場所から狙う。波っ気があるので、条件的にはいい。足元から続く沈み根周辺をピンポイントで狙う。
仕掛けを張り気味に丹念に流していると、ウキがユラユラと消えていった。待望のアタリに、ひと呼吸おいてから大きくアワせる。竿を起こすとグングンと、クロダイならではの引きを感じる。足元の海藻や沈根に注意しながら慎重にやりとりをして魚との間合いを詰めると、海中にギラリと銀色に輝く姿が確認できた。
完全に弱ったところでタモ入れ。検量すると、それほど大きくはないが31cmの奇麗な本命。悪天候を耐え忍んで、釣れた魚に感謝。このサイズは群れでいることが多いので、手早くキープして同じ場所を狙ってみる。
無念の良型バラシ
しばらくすると、再びウキが消えていく。重量感ある引き込みに良型を確信。何度も沖の沈み根に向かって走り出そうとする魚を止めて、距離を近づける。だが、仕掛けが細いので足元に寄せてからも何度となく疾走。最後の抵抗で沈み根にハリスが当たった瞬間、竿が跳ね上がってバラしてしまう。良型だったのでぼう然とする。
気を取り直して仕掛けを再セット。満潮に向かって潮が動き始めると、ウキが速く流れていく。集中しながら目で追っているとアタリ。重量感はあるが、スピードが速いので、不信に思いながら魚との距離を近づける。海中から現れたのは良型のボラでがっかり。
このあと、本命からのアタリはなく、18時を過ぎるとウキが見えにくくなったので、足場を流して納竿とした。キープしたクロダイはアクアパッツァにした。調理は簡単で、とても美味しかったので、あわせて紹介する。
富浦旧港