3月14日(土)、北西の風を避けて和歌山の市江へ磯フカセ釣りに行ってきました。本命のグレこそ小型のみでしたが、サンノジ(ニザダイ)にイズスミ(イスズミ)といった怪力の持ち主が連発し、大物とのやり取りを楽しむことができました。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・妹尾隆)
市江でフカセ釣り
当日の市江は雨予報でしたが、翌日の風がビュンビュン吹くよりも釣りやすいと思い、フカセ釣りを強行。
途中、マルニシのインター店に寄ってエサを購入。事前の情報ではエサ取りも少なくあまりよくない状況のようで、当日はオキアミ生1枚、アミエビ3kg、V9徳用、パン粉をチョイス。さしエサ用のオキアミをザルに一つまみ取り、水洗いして集魚材とアミエビをまぶしてエサ箱に入れておきます。まきエサも雨なので水分少なめで混ぜ込んで完成。
第三四ツ島へ渡礁
雨天で暗いなか、午前5時45分に釣り客20人ほどを乗せて出船。船長の指示で順に渡礁していきます。ここ吉丸渡船は船長に同行の人数を伝えておけば、渡る磯は船長にお任せ。「次〇〇さん二人、行きましょうか」という具合に声をかけてくれます。磯の取り合いもなく安心して釣りができるのと、どこの磯に下ろしてくれるのかも楽しみで人気があります。
「妹尾さん3人、ちょっと足元バシャバシャしますけど次行きましょう」と声かかかりました。第三四ツ島。好きな磯です(船長の言う〝足元バシャバシャ〟が気になりますが・・・)。
当日のタックル&仕掛け
フラットで足場もよく釣りやすいのですが、荒れた日は波が駆け上がってくることもあるので、ピトンに荷物を掛けておきます。そして、海の状況を見ながら準備をします。潮はあまり動いていない感じなので、グレのタナは深いだろうとI-StyleのBを選び、ハリス1.5号を2.5ヒロ、タナは3ヒロからスタートすることにしました。船着きで3人並んで釣り開始です。
当日のタックルは、サオがアテンダー2の1.25号5.3m、リールがインパルト2500番、ミチイトが1.8号(セミサスペンド)、ハリスは1.5号、ウキはI‐Style(B~00)とGTR-00、ハリが閃烈グレ4~6号、さしエサは生オキアミを使用。
効率よく探るために、私はBのウキを浮かせて3ヒロから、石田さんは0シブで仕掛けがなじめばゆっくりと沈んで行くようにし、2通りの仕掛けで同時に攻めることにしました。
ラインブレイクの正体はイシダイ?
3ヒロではさしエサも触られない。3.5ヒロ、4ヒロと深く入れていきますが無反応です。
ガン玉を追加し4ヒロからジワッと仕掛けが入って行くようにすると、サオの根元まで曲がるアタリ!サオで止めきれず足元に突っ込まれてハリス切れ。イシダイでしょうか?獲れる気がしません。その後も同じように数回飛ばされて、狙いをサオ3本ほど沖に変更しました。
横の石田さんも同じような状況なので、私の右側(第二四ツ島)に入ってもらい第二四ツ島からのサラシの切れ目を狙ってもらいました。仕掛けも小さいアタリも見逃さないようにと2ヒロ半にカヤウキをセットします。すると数投目にようやくコッパ尾長登場。
しかし、次はサンノジ、その次もサンノジ・・・。
次もまたまたサンノジと思っていたら、今度はサオの曲がりが違う感じです。上がってきたのは丸まる肥えたメスの口太グレ35cm。それを見てやる気復活です。
スルスル釣りでサンノジ・・・
ウキにGTR-00をセット。ウキ止めを外しハリスも張りかえてスルスル釣りに変更します。沖の潮がぶつかる所を狙っていきますが、潮の動きも悪いので仕掛けが思うように入っていきません。そこでウキにバランサーを貼りさしエサとウキが同時に沈むように調整します。風も背中から吹いているのでサオ先からウキ、さしエサまで1直線の状態で沈めて行きます。
数投目にククッと手元までくるアタリ。上がってきたのはまたもやサンノジ。再度サオ3本ほど沖のポイントに投入。仕掛けを真っすぐにしてゆっくりと沈めていきます。
大型イズスミ58cmも御用
すると、バチバチバチッと指が痛いほどの強烈なアタリ。かなりのスピードと重量感です。手前まで寄せてくると水中に白い魚体・・・。「あれ、チヌ?ヘダイか?チヌなら60cmオーバーかもー!」とサオでためていると、グイグイと磯際に突っ込んできます。
なかなか水面を割りません。何とか空気を吸わせると、何とでっかいイズスミ。悪戦苦闘しながらタモに収めました。イズスミで残念ではありますが、その立派な魚体に見入ってしまいました。サイズを測ってみると58cm、よく上がったものだと自分でも思いました。
この時使用していたハリスは、先日フィッシングショーで試供品として頂いたブラックストリームの1.5号。これがよかったのですかね?しかしこのイズスミの歯はザラザラで鋭く、ハリを飲み込まれると太いハリスでもひとたまりもないなと実感しました。
磯釣りの嫌われ者のイズスミではありますが、この時期のイズスミは臭みもなく脂も乗っていてすき焼き、水炊き、タタキがお勧めとのことなので、食べてみることにして持ち帰りました。
ここ市江(吉丸渡船)は磯数も多く北西風にも強い釣り場です。またポーターもいますので安心して磯に渡ることができます。
<妹尾隆/TSURINEWS・WEBライター>
吉丸渡船
出船場所:市江