真冬の淡路島福良湾はカレイの宝庫だ。カレイと言えば投げ釣りの代表ターゲットだが、福良湾では筏に渡して貰って手軽に良型を狙う事ができる。この冬もいよいよ本番を迎えた筏からのカレイ釣りで代表的な2タイプの釣り方を紹介したい。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
福良湾は全天候型の釣り場
福良湾は三方を山に囲まれた大きな湾で、この時期に多い北西風が少々吹いてもベタ凪状態の日も多く、のんびりとカレイ釣りを楽しむ事ができる。カレイの釣期は冬から春で、秋の乗っ込み期よりも少し遅れて本格的なシーズンがやってくるのが例年のパターンだ。
1月26日に40cm超が登場
今季は水温が高めに推移している影響か、本格的な大型カレイの釣れ出しが遅れていたようだが、じゃのひれ筏釣りセンターの情報では1月26日に40.5cmの大型を含み2人で10尾の釣果が上がったとの事で、これから大いに期待したいところである。
筏カレイ釣りの特徴
ところで、カレイの釣り方でもっとも有名なのは投げ釣りだが、筏の場合、すでに沖に浮いている事や、普段からまきエサが筏の下にまかれているため、筏の周辺に寄っている事が多い。そのため遠くへ投げる必要はない。
そこで、手軽なチョイ投げを楽しむ人が多い。チョイ投げのタックルは軽いテンビンに全長70~100cmの2本バリ仕掛けでOK。チョイ投げと言っても、投げる距離は10m程度。筏に寄っているカレイを狙った方が効率が良いので、どちらかといえば筏の周囲を狙う・・・と言った感じだ。
もう一つがチヌのカカリ釣りスタイルで狙う方法だ。こちらはチヌ狙い同様、柔軟な穂先の筏竿にごく軽いオモリを使って繊細にカレイと駆け引きをする。小さな前アタリから本アタリを取って、ズッシリと軟竿に乗せた瞬間はたまらない。今回の2釣法それぞれの基本を紹介したい。
ちょい投げスタイル
ちょい投げのタックルはシーバスロッドやコンパクトロッドなど基本は何でもOKだ。あまり長すぎると筏の上では扱いにくいので2m前後が良いだろう。これに道糸3号程度を巻いたスピニングリールをセットする。足元狙いだけならベイトリールでもOKだ。
テンビンはジェットテンビン、L型テンビンなどで、できれば遊動タイプが小さなアタリも取れるのでオススメ。オモリは水深にもよるが、10~15号もあれば十分。仕掛け部分はモトスが5号程度、ハリスは3号くらいがちょうど良い。ハリはカレイバリなどに代表される流線タイプで、カレイバリなら少し小さめの9号か10号。
ちょい投げの基本
釣り方はまずちょいと仕掛けを投げ込んで着底させる。あまり引っ張らずにテンションを掛けて置いておき、道糸が緩んだら少し巻き取る程度。基本的に待ちの釣りとなるため、竿数を増やしてカレイがエサと出会う確率をあげてやりたい。
この釣りの場合はカレイの居る場所を探る事になるので、一定の時間を置いて、ほんの少し(仕掛けの長さの半分程度)引きずっては止めて待つ。エサを少し動かすだけでも十分にアピールになる。真下まできたら、すぐに上げずに今度はオモリで底をトントンと小突くようにして待ってみる。
オモリで底を小突く事で、海底の泥を巻き上げて濁りを出し、カレイを寄せるイメージだ。ただし、余り大きくオモリを浮かせるように小突くと仕掛けが絡んでしまうので注意。少ししてアタリがなければ仕掛けを回収して、再び投入する。
あちこちに仕掛けを投入
この時、まったく同じポイントに投入せず、少し場所をかえてやると、幅広く探る事ができる。複数の竿で探っては上げてまた違うポイントに仕掛けを入れる事で密に攻める事ができる。
水温の低い時期なので、カレイも大口を開けて食らいつくようなイメージではなく、エサを軽く吸い込むような感じで食ってくる事が多い。そのため、あまり大バリはオススメできない。
小バリの方が良いのだが、逆に小さすぎると今度は、ハリがすっぽ抜ける事も多くなる。特に抜き上げ時にハリが外れるとかなり悔しい思いをするのでタモは必携だ。
アタリはごくごく小さく竿先をお辞儀させるだけだったり、コツーンと明確に突くような反応だったり、いきなり竿が引っ張り込んだりと多彩。竿を持っていかれないように尻手ロープは付けておきたいところだ。