メバルを狙った釣りというと近年はルアーで狙うメバリングが人気ですが、メバルはエサで狙うのも楽しいターゲットです。今回は、身近な堤防で楽しめるエサメバル釣りについて、釣れやすい時期・ポイント・釣れやすい時間帯・エサなどの基礎知識を紹介。また、エサでメバルを狙う際の代表的な仕掛け【ウキ釣り・ミャク釣り・ブッコミ釣り・サビキ釣り】の特徴や釣り方を解説していきます。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版)
メバルの種類と生態
メバルの種類はクロメバル、アカメバル、シロメバルの三種。また、近縁種には沖合性の強いウスメバルやトゴットメバルなどがいます。クロメバルは回遊性が強いと言われ、イワシなどのベイトに着くなど種類によって性質が若干異なります。
カサゴやソイなどの根魚と同一視されがちですが、根魚とは一線を画した性質を持っています。障害物や根周りを好むことは間違いないものの、決してベタ底ではなくやや浮き気味で定位していることが多いのが特徴です。
メバル釣りの時期について
メバルは一年中狙える魚ではあるものの、水温によって活性が変わってくるため季節によって狙いやすい時期と狙いにくい時期が分かれます。
春は最盛期の一つ
3月頃になると冬に産卵を終えたメバルが体力回復のため荒食いをはじめ、活性が高くなります。その後、水温の上昇に従いメバルの適水温となり、5月頃をピークにこの時期に発生するアミやバチなどをよく追うようになります。
夏はオフシーズンで釣るには工夫が必要
梅雨をすぎると高水温を嫌うメバルが深場に落ちます。深場が隣接した堤防や、潮通しのいいポイントなど、夏場でもメバルの捕食に適した場所を見つけることが釣果をあげるコツになるでしょう。
秋はもう一つの最盛期
初秋は水温がまだ高く、夏と同じ狙い方になります。11月頃になり水温が下がりはじめるとメバルを釣りやすくなり、晩秋には産卵前の荒食いも重なって活性が高くなるでしょう。
冬は産卵期
12月には適水温となり、藻場などの産卵場で活発に餌を追います。1月頃になると産卵を終えて食いが落ちるメバルが出はじめ、2月には10℃を下回る低水温も相まって活性が低いことが多いです。
シーズンに地域差は存在する?
メバルは行動が水温に関係してくるため、寒い地域と温暖な地域で多少シーズンにズレが生じます。
メバルの釣れる時間帯
一般的に夜行性で知られ、日中の釣りより夜釣りの方が圧倒的に有利。日中でも釣れなくはないですが、障害物にタイトに着いており、釣りにくい場面が多いです。
堤防メバル釣りのタックル
最も汎用性が高いものが、軟調子のクロダイ竿や磯竿です。長さは4.5~5mぐらいが使いやすいでしょう。合わせるリールは小型のスピニングリールとなります。ノベザオなら、渓流ザオやシラハエ用のサオも十分使えます。堤防際の探り釣りなどでは、鋭敏で軟らかい穂先で食い込みのいいイカダのクロダイ用の短ザオが使いやすいです。
リールは小型両軸リールを付けます。また、ルアー用のライトゲームタックルを使用した、餌用ジグヘッドでの探り釣りもゲーム性が高くオススメです。こちらはメバリングのタックルをそのまま流用できます。
メバル釣りのエサ
メバルは普段プランクトン、ゴカイ類、甲殻類など様々なエサを食べており、基本的には雑食性の魚です。ただしルアーでも狙えるように魚食性も強く、スズキや青物などと同じフィッシュイーターの側面も持ちます。
エビ類
モエビ(シラサエビ)やオキアミなどがよく使われます。
特に生きたモエビは有効で、関西のエビ撒き釣りや、東京湾の船でのエビメバルなど全国のメバル釣りで広く使われています。
付け方はモエビが弱りにくく動きでアピールできる尻尾掛けがオススメ。尻尾を少し切って針を入れ、一節目か二節目あたりで針を出しましょう。
虫エサ
アオイソメやイシゴカイなど虫エサも一般的。特に春ごろのベイエリアではゴカイ類の産卵行動であるバチ抜けが多く見られるため、メバルがゴカイ類を偏食している可能性があります。この時期には虫エサは必ず持参しましょう。
小魚
魚食性の強いメバルにはシロウオやイワシ、キビナゴなどの小魚類も非常に有効なエサとなります。活きエサが手に入ればベストですが、冷凍でも効果があります。