全国の予選参加人数はのべ700人以上。その予選を勝ち抜き、昨年の優勝者をシードとして加えた総勢18人が出そろったダイワカワハギオープン(通称・DKO)の決勝大会が12月7日(土)、東京湾久比里の山下丸を舞台に開催。選手として参戦した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・田中義博)
久里浜沖から下浦沖へ
6時半から釣り座の抽選が行われ、私は相変わらずのくじ運の無さで右舷5番。左隣からミヨシ方向には鈴木孝さん、久松秀文さん、宮本英彦さん、林良一さんとそうそうたるメンバーが並んだ。
開会式終了後、船は平作川を下り、久里浜沖で第一投のアナウンスが流れたものの、生体反応はなく、すぐに下浦沖へと移動。約15分後に再開の合図。
下浦沖は北の風8m前後で冷たい雨が降り続き、気温は6度から上がらない予報。手はかじかみ、感覚がなくなるほどだ。エサを付けることが困難な状況であったため、本来は手感度重視で付けない手袋をして挑む。
まずはハードボトムを探す
下浦沖の特徴は、基本的に砂地の平場。時折、岩礁帯があるものの規模は小さい。そのため、まずは船下から探り、オモリの感触で根が無ければ、キャストしてハードボトムを探す。
魚が付く場所を見つけることが釣りの組み立ての第一歩になる。また、活性を探るのはエサに対しての反応で見極め、ゲストを含めて誘いのスピードや食わせの間としての待ちの時間を、どれだけ取る必要があるか状況ごとに探っていく。
1尾目は28cmの良型
右舷では本命からのコンタクトがなく、選手はそれぞれ、集器を付けたり光るオモリを付けたり、様々な引出しで何とかカワハギを誘い出そうと試行錯誤を繰り返している。
私は前述の通りにハードボトムを探しては、宙で誘ったり、ガン玉を打って横の釣りを試してみたりしたものの、エサすら取られない状況が続く。
そこで、根を探した後、しっかりたたき下げて付けエサをアピール、ゼロテンションでの待ちの時間を長めに取ってみる。すると、わずかながら、チチッとハリが擦れるような感触。
これを噛みアタリと判断してアワセをいれると、トルクのある引き込みが到来。大型と確信、頭を振りながらの強い引き込みをいなし、頭が自分の方に向いたのを判断してからは、魚に主導権を与えずに巻き続け、一気に船内へと引き上げた。28cmに迫る本命で、とりあえず型を見られたことで安堵する。
各選手のウデ光る展開に
右舷では集器を使用する久松さんが「大きく誘った後に長めの待ち」の流れで本命を連発する。鈴木さんはキャストして広範囲に探り、でたアタリを確実に釣果に繋げていく。右舷トモ寄りでも根に差しかかった場所ではやはり連発するシーンがあり、誰もがミスなく本命を手にしていく。
しかし、一気に食いが上向く状況はなく、その後もスローな食いのパターンで、私も最大で29.3cmを交えながら、ポツポツとでたアタリを取りこぼすことなく数を伸ばしていく。しかし、左舷のミヨシ寄りに座を構える木谷勝治さん、荒井良之介さん、右舷ミヨシの林さんは、釣り上がるペースがほかとは明らかに異なり、連投連釣を繰り返している。
当日の船の流れ方と魚が溜まるエリア。そして、そのチャンスを逃さずに釣りもらさないスキルがあってこそではあるが、さすがに決勝大会といえるシーンがその後も続いていった。