5月13日、所属クラブの会友5人と広島県まで「大人の遠足」と称し遠征に行った。狙いは広島県西部のカキイカダでのチヌかかり釣りだ。
カキイカダに上がって釣る
今回は、大竹市玖波港から出船している大知渡船を利用して湾内のイカダに上がった。水深約20mのカキイカダにコンパネを敷く、広島独特の釣り座に2人ずつが分かれて入った。釣り座を2人並びながら取ろうかと話していたが、イカダの傾きなどがあり、両端に釣り座を構えた。
釣友が1投目でチヌ
釣り座に対して潮はイカダに入っていく流れ。朝イチはボケの落とし込みで海況を探ってみた。横を見ると同乗者のサオが曲がっている。「1投目できた」とのこと。上がってきたのは中型のチヌだった。私も「頑張らねば」と気合を入れて釣りを再開した。しかし、気持ちとは裏腹に、なかなか魚からのサインはない。落とし込みは早々に切り上げてダンゴ釣りに変更した。
今回のダンゴは少ししっとり目のダンゴとして、落ちていく演出をアピールできるようにした。ここのポイントはフカセポイントでもあるので、うわずったチヌを底まで誘い、底で狙い撃ちする作戦だ。
中層でダンゴに反応するのは…
ダンゴを打ち返していく。フグなどのエサ取りの反応はあるが本命からの反応はなく時間が経過する。2時間ほどテンポよく打ち返していくと、中層でダンゴにアタックしてくる。ダンゴがすぐに崩壊してしまい、そのまま落とし込んでいくと、ひったくるようなアタリが出て反射アワセ。中型のマダイが上がってきた。
底までダンゴを持たそうと強く握ると、中層でのダンゴアタリなし。またしっとりとしたダンゴに戻し、数投すると中層でダンゴアタリが出るというパターンだった。底でも時折マダイのアタリはあったが、手のひらサイズ。中層のマダイは中型の塩焼きサイズだった。
ダンゴの調整に迷う
ここで悩んだのは、このまましっとりとしたダンゴで攻め続けるのか、底で持つダンゴに変更するのか…。今回は底での反応がよくなかったので、当初の作戦通りうわずっているチヌを底まで寄せる作戦を続けることにした。その中で変更点としては、オキアミを追加して、少し粘りを出すようにした。
マダイの猛攻に耐えながらダンゴを打ち返していく。10時30分ごろ、ダンゴが底まで沈んだところで待望のダンゴアタリが出た。チヌからのシグナルが初めてあり、ラインテンションに気を付けながらチヌが食ってくるテンションを保って待つ。
さしエサがダンゴから抜け、底をキープしているとそのまま穂先が舞い込んでヒット。チヌのいい引きを楽しみながら浮かせたのは、良型チヌだった。
その後、連発しそうな雰囲気はあったが、チヌの口にさしエサを届けることはできなかった。
底ですぐ割れるダンゴに
その後、エサ取りのアタリもなくなり、静かな時間が過ぎていく。潮がわりし、動き始めたころからエサ取りの活性が上がってきた。再度ダンゴの作り直しを行い、開始当初ぐらいのオキアミの量とし、しっとりとしたダンゴにした。底まで持つギリギリぐらいの固さにして、底に着いてすぐに割れるようにした。
また、さしエサが飛び出さないように、ラインテンションは少し緩めに構えた。エサ取りの活性は高く、ダンゴに反応することも多くなってきた。ダンゴに反応するアタリを取ると、フグや手のひらサイズのチャリコだった。
オキアミ追加で45.5cm!
しばらくすると、急にダンゴへの反応が悪くなった。ここはチャンスと思い、ダンゴにひとつまみのオキアミを足した。ダンゴの固さは一緒にした。ダンゴへの反応はないが、底でキープしていると穂先がフワッとするアタリが出た。
少しラインテンションを張り気味にしながらアタリに付いていくと、大きなアタリにかわってフッキング。最初は軽かったが、リールで2、3回巻き上げると、急に突っ込み始め、なかなか底を切ることができない。
サオに仕事をさせながら耐えたり、ラインを出したりしながらやり取りしていると、上がってきたのは、体高の大きいナイスバディなチヌだった。見た目は大きく見えたが。測ってみると45.5cm。
その後は、潮が速くなりエサ取りの活性も低くなったところで納竿時間になったため終了した。今後は、型、数ともに狙っていけると思う。
<池淵重紀/TSURINEWS・WEBライター>