千葉県香取市を流れる与田浦水道はかつて栄えた往年の名場所。容姿端麗な中小ベラの宝庫で例会を組むクラブもあったほどだ。近年は放流が途絶え狙う釣り人も減ったが、フナ族は濃くウキの動く貴重なフィールド。水平護岸で足場がよく短竿で楽しめるのでビギナーにもお勧め。さわやかな五月晴れのもと、ザ・野釣りを満喫しよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュースAPC・中村直樹)
与田浦の概況
利根川の堆積作用によって現れた砂州に取り残される形で形成された1級河川。西部与田浦・磯山ワンド・東部与田浦と湖のような場所もあり流域面積は広大だ。最上流は長島新堀と名称を変え横利根川(旧網外)へ、最下流は泪川と名称が移り外浪逆浦につながる。
ヘラ釣り場としての歴史は古く、以前は放流もおこなわれていて中小ベラの数釣りが楽しめた。また大型バスを仕立てて例会を組むクラブもあり、年間を通して釣り人が絶えない人気釣り場だった。
与田浦周辺の概況(提供:週刊へらニュースAPC・中村直樹)ところが平成中期に放流が途絶えると、年を追うごとに魚影は激減。それに合わせるかのように釣り人も少なくなり、現在はヘラよりもブラックバス狙いの釣り人が多くなっている。それでもフナ族の魚影は濃く、ジャミも多いためウキが動く釣り場。水平護岸で入釣しやすいのと駐車スペースも十分あるため好んで狙うファンもおり、週末になると遠方から足を運ぶ姿も見られる。
現況はマブナが中心で時々ヘラが交じる展開。今後気温・水温の上昇とともにヘラ率が下がるため狙うなら今月がベストだろう。
なお西部与田浦に隣接する水郷佐原あやめパークでは5月23日(土)~6月21日(日)まで「水郷佐原あやめ祭り」を開催。観光を兼ねた釣行にもお勧めだ。
ポイント
与田浦のポイントを紹介しよう。
与田浦水道上流
両岸とも以前オダ場があり、冬期でも人気があった。現在はオダ場がなくなったが南岸にはその名残りの杭などがあり入釣者が多い場所。北岸は新左衛門川の吐き出し付近、南岸もその対岸が人気。水深は1本強~1本半。南岸に流れ込む中洲タテ堀の吐き出し周辺は若干深く、水深は1本半~2本弱。ここも好んで入る釣り人が多い。
JR鹿島線下流
例年5月ごろから釣況が上向く。南岸が特に人気で、鉄橋と中洲ヨコ堀につながる水門の中間付近から釣り人が並ぶ。水深は1本半~2本。
東関道下
橋の下を狙えるため、パラソル要らずで楽しめる人気ポイント。雨の日は必ずと言っていいほど釣り人の姿が見られる。周囲より若干深く橋陰となるためか多くの魚が溜まっていてアタリ出しも早い。
東関道下周辺(提供:週刊へらニュースAPC・中村直樹)水深は北岸が1本強~1本半、南岸が1本半~2本弱。橋桁から離れても魚は多く南岸がとくに人気。
高圧線下
高圧線に流れる電流が魚を呼び込むと言われ古くからの人気ポイント。北岸がとくに人気で、所々にボサ穴(釣り座)が点在する。水深は1本強~1本半。
香北大橋
橋のたもとが人気。数人しか入れないが出っ張り付近は川なりの風を防げる。水深は1本強~1本半。
香北大橋下流周辺(提供:週刊へらニュースAPC・中村直樹)そのほか
全域に渡って水平護岸になっているため万力を取り付けられるスノコさえあればどこでも狙える。アタリ出しは遅くなるだろうが魚種は豊富で、どこに入ってもウキは動く。モジリや泡づけを参考に狙ってみよう。なおトイレは中流部のJR十二橋駅に併設。清潔な水洗トイレなので女性にも安心だ
釣り方とエサ
川幅は広くとも魚は岸寄りに多く、どのポイントでも竿は8~13尺程度で十分。常連の多くは10尺前後で楽しんでいる。
宙釣りで出るほどの魚影はないため底釣りが基本。流れが弱い時はバランスも可能だが、農繁期となるこれからの時期は流れることが多いため、ハリスオモリやドボン釣りで対応しよう。ガンガン流れにはならないので通しオモリは0.3~1号程度で十分。
サイズは7寸~尺2寸でアベレージは9寸級。道糸1~1.2号、ハリス0.5~0.6号で長くても40cm。ハリはダンゴ鈎4~6号。
ウキはオモリを背負う底釣りタイプがよく、ジャミや流れ対策を兼ね通常よりも番手を上げよう。パイプトップでも問題ないが、ウネリが強い時はムクトップで波を拾わないようにするのが効果的。
エサはグルテンセットか両ダンゴ。両グルテンでも構わないが、近年はジャミが多くなったためフナ族が寄らないとジャミに遊ばれてしまう。エサはあまり開かないほうがよく、バラケ(両ダンゴでも併用)がダンゴの底釣り夏1+同冬1+ペレ底1+水1.5。これを手水とバラケマッハで調整する。食わせが新べらグルテン底1+アルファ21が1+水2~2.3。または野釣りグルテン1分包+もちグル30cc+水80cc。
<週刊へらニュースAPC・中村直樹/TSURINEWS編>
与田浦
入釣料:無料。釣り台必携。

