冬の東京湾「船カワハギ釣り」入門 【タックル・誘い方・食べ方を解説】

冬の東京湾「船カワハギ釣り」入門 【タックル・誘い方・食べ方を解説】

東京湾で人気のターゲットといえばカワハギだ。鋭い歯でアサリを器用についばむ“エサ取り名人”でありながら、針に掛かれば強烈な引きを見せてくれる。そして秋から冬にかけては肝が肥え、味も最高潮。まさに「釣って楽しい、食べて美味しい」魚の代表といえる。今回は、東京湾でのタックル、釣り方、誘いの種類、そして冬季の攻略法、最後におすすめの調理法までを紹介していく。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・たきがわ)

アバター画像
たきがわ

魚の大小を問わず様々な釣りを楽しむ3児の父。料理好きの為、魚の調理方法研究に日々余念がありません。

×閉じる

船釣り エサ釣り

カワハギという魚の魅力

カワハギは、薄い体に小さな口、そして鋭い歯を持つ独特の魚だ。アサリをついばむように食べ、エサ取りの名手として船上の釣り人を翻弄する。「いかにしてエサを盗まれずに掛けるか」。この駆け引きこそが最大の魅力だ。

冬の東京湾「船カワハギ釣り」入門 【タックル・誘い方・食べ方を解説】カワハギ(提供:TSURINEWSライター・たきがわ)

食味も最高

秋から冬にかけては肝が大きくなり、身も締まる。肝あえ刺し身、煮付け、ソテーとどんな料理にも合うため、釣って楽しい・食べて美味しい魚としてファンが多い。

冬の東京湾「船カワハギ釣り」入門 【タックル・誘い方・食べ方を解説】カワハギの刺身と肝あえ(提供:TSURINEWSライター・たきがわ)

カワハギ釣りのタックル

カワハギはエサ取りが巧みで、小さなアタリを取る繊細な釣り。タックルは感度重視だ。

冬の東京湾「船カワハギ釣り」入門 【タックル・誘い方・食べ方を解説】カワハギ釣りのタックル(提供:TSURINEWSライター・たきがわ)

竿:サクラ 金剛

シャープで張りが強く、底の感覚やアタリが手元までしっかり伝わる。軽量で長時間の操作も苦にならない。

リール:小型両軸リール(PE0.8号)

レンタルでも問題ないが、筆者は軽量かつハイギヤのタイプを愛用。PEラインは感度と強度のバランスで0.8号を使用している。

仕掛け:胴付き3本針

東京湾の基本形。替え針は多めに携帯し、針先が甘くなったら即交換するのが鉄則。筆者は昔から1匹釣れたら即交換することにしている。

オモリ:25〜30号

船宿の指示に従えば間違いない。潮流やポイントの深度によって変更するため複数用意しておいた方が良い。

エサ:アサリのむき身

船宿で用意されており安心。アサリの“硬い部分”を残すように針付けするのがポイント。針先をアサリの肝部分に隠すように心がけよう。

冬の東京湾「船カワハギ釣り」入門 【タックル・誘い方・食べ方を解説】カワハギ釣りのエサ(提供:TSURINEWSライター・たきがわ)

基本の誘い方4選

カワハギ釣りは「アタリを待つ釣り」ではなく、「アタリを出す釣り」。落として底を取ったら、オモリをほんの数センチ浮かせ、“底を切る”姿勢を保つ。ここからが本番だ。カワハギ釣りは誘いによって釣果が大きく変わる。代表的な誘いを紹介する。

冬の東京湾「船カワハギ釣り」入門 【タックル・誘い方・食べ方を解説】出船前のレクチャー(提供:TSURINEWSライター・たきがわ)

ステイ中心の「置き誘い」

小刻みに誘いを入れた後、そのままステイ(静止)する。アサリをついばむタイミングを作る、最もオーソドックスな誘い。

叩き(タタキ)

竿先を軽くトントンと叩くように動かし、仕掛けを小刻みに揺らす。海底の砂を巻き上げ、魚を寄せる効果がある。

ゆっくり聞き上げ

ステイから竿先をゆっくり持ち上げ、糸のテンションでアタリを“聞く”。カワハギがエサを咥えたときのわずかな重みを察知して掛ける技術的な誘い。

スロー落とし込み

仕掛けを少し上まで持ち上げてからゆっくり落とす。落下中にアタることも多く、「アピール力が高い誘い」。魚の活性が高い日は誘い多め、低い日はステイ長めといった調整が鍵になる。

冬季(1〜2月)の釣り方の特徴

冬は水温低下でカワハギの動きが鈍くなる。だが、肝は最大級に育つため、もっとも美味しい時期でもある。冬季のコツを以下にまとめてみた。これらを意識するだけで冬の釣果は一段と伸びる。

誘いは控えめ

派手な誘いを嫌う。ステイ中心でじっくり食わせる。

アサリは丁寧に

寒い時期はエサの“硬い部分”を意識し、外れにくくする工夫が必要。エサ持ちの良さがそのまま釣果に繋がる。

底から離しすぎない

冬のカワハギは底周辺に張り付いていることが多く、タナは低めが基本。

針先は常に鋭く

掛かりが浅いことが多いため、針先チェックは特に重要。少しでも甘ければ即交換しよう。

美味しい食べ方

カワハギは釣る楽しさに加え、料理の幅がとても広い。特に冬は肝が大きく、絶品料理が完成する。

肝あえ刺身(最強)

釣り人がもっとも愛する食べ方。肝を酒で軽く洗い、裏ごしして刺身と合わせるだけ。濃厚でクリーミーな味わいは唯一無二。

カワハギの煮付け

身離れが良く、淡白な白身に甘辛ダレが染み込む。肝も軽く火を通して添えると絶品。

肝ポン酢

軽く湯通しした肝をポン酢で。酒の肴としては最強クラス。

唐揚げ

小型のカワハギは唐揚げがピッタリ。骨ごとサクッと食べられる。

カワハギ釣りを楽しもう

カワハギ釣りは、一見シンプルだが深く、アタリを出して掛ける技術が問われる奥深い釣りだ。

今回の釣宿では初心者からベテランまで安心して挑め、餌・仕掛けの用意も万全。今回紹介した誘い方、冬季のコツ、そして調理法を押さえれば、さらに楽しみが広がる。

冬の東京湾「船カワハギ釣り」入門 【タックル・誘い方・食べ方を解説】船カワハギ釣りで出船する船宿(提供:TSURINEWSライター・たきがわ)

電車釣行も可能だが、何より重要なのは“カワハギとの駆け引き”。ぜひその楽しさを体験してほしい。

冬の東京湾「船カワハギ釣り」入門 【タックル・誘い方・食べ方を解説】レンタル用品が充実している船宿もある(提供:TSURINEWSライター・たきがわ)

 

 

<たきがわ/TSURINEWSライター>

「釣り好き歓迎」求人情報求人情報を掲載希望の方はコチラ

さらに求人情報を見る
さらに求人情報を見る