昨年末、渓流解禁に先駆けて、フォレストの家泉さん、薄井さんと、群馬県利根川の冬季釣り場(群馬漁協)で、当地名物の「ハコスチ」を狙った本流ルアー。
遊漁用ニジマス「ハコスチ」
利根川冬季釣り場は前橋市内を流れる本流の一部区間に設定され、例年10月上旬から年末まで、キャッチ&リリース制の本格的な本流の釣りが楽しめる。
当釣り場の目玉となる「ハコスチ」は、育ちのいい箱島系ニジマスのメスと、北米原産のパワフルなスチールヘッド系のオスとの交配種。
力強さとスピード感あふれる引きに派手なジャンプなど、釣り味を追求して生まれたトラウト。
ルアーフィッシングの醍醐味が凝縮されたようなファイトが楽しめる。
当日の状況とタックル
この日、2人は9時前に河川敷に集合。漁協で受け付けをすると、組合員から「赤城山に雲がかかってるので、風が強くなりそう」とのこと。
キャスティングはもとより、ルアーを流れに乗せて、ラインメンディングでピンポイントにアプローチするルアーやフライ組にとっては厳しそうなコンディションが想像される。「風が強くなる前になんとかしたいね」と家泉さん。
ウエーダーを着込んでさっそく土手から川の様子をチェック。二手に分かれて思い思い入川。
ロッドは、2人が実釣テストを重ねたストリームインフィニティ74M-extという自信作。
家泉さんは「同シリーズの86は、本流のサクラマス狙いなど大きいスプーンを遠投してしっかり巻いてこれるモデルですが、74はミノーの操作性などもさらに追求して、こういった本流釣り場を“大きい渓流”として楽しめるロッドになっている。」と話し、iFishを的確な弾道で流れのヨレなどへ打ち込んでいく。
こういった人的プレッシャーの高い人気釣り場では渓流釣りの繊細かつ的確なアプローチが大きな武器となる。
抜群の追従性でまず1尾
11時、強い本筋の流れと弱い流れが合流するポイントを狙っていた家泉さんのロッドが曲がると、魚は元気にジャンプ。「大きくはなさそうだけど、しっかりジャンプしたんでハコスチですね」と冷静にいなしネットイン。
ルアーの操作性だけを求めたガチガチの竿だったらジャンプ一発でバレてしまうが、適度なベリーの追従性があるのでこういった流れ+引きがからむ釣りでもバラシにくくベストマッチした。
ミノーに反応する高活性の魚は少ないと判断した薄井さんはスプーンを中心に、流れを利用して魚を探す。
「流れの強弱があるなかで、レンジコントロールをするにはロッドを使って送り込むなどの操作が必要ですが、86だと長くてイトフケがでやすく、急なバイトに対応できず、52だと短すぎて魚の場所をすぐに通過してしまう。74というレングスならではのレンジコントロールが可能」とのことで、ミノーだけでなくスプーンの操作性も抜群だということが分かる。