4月29日(月・祝)、日本一アユ釣りの解禁が早い埼玉県秩父市の荒川に解禁日に行ってきた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・谷知典)
解禁が日本一早い秩父エリア
過去二年間は実釣をしていたが、今年は現地到着がどうしても午後になってしまうので、見学することに。実釣と違って、見学だと広範囲を見て回れるのでかえってよかったのかもしれない。
この秩父市を流れる荒川には、残念ながらアユの天然ソ上はない。荒川自体にはソ上はあるが、下流の埼玉県寄居町にある玉淀ダムにより遮られている。この寄居町を流れる荒川は、埼玉中央漁協という別の漁協が管理する区域となる。この玉淀ダムから上流が、秩父漁協の管理となる。
秩父漁協では、エリアを限定して集中的にアユを放流するので、魚影密度はもの凄い濃さになる。釣り場マップに書いてあるが、この区間以外にはアユはいないと思って間違いない。
種苗に関しては詳しいことはわからないが、このエリアに1500kg、そのほかシーズン中に追加放流も毎年おこなわれている。秩父カップ鮎釣り大会なども開催されていて、解禁から多くの釣り人に喜ばれている。
午前中で50尾超えの釣果も
解禁初期にはまだ縄張りを持っていないアユも多く、群れで行動しているので場所ムラがあり、解禁日の釣果に大きく差が出る。今年は見学のみなので、川通しなしで行ける範囲だが全域を徒歩で見て歩けた。そのため、いつもより状況が把握出来た感はある。
オトリ店前の上・下流200mは、毎年いちばん混雑するポイント。今年は釣り人の出が若干少なかったように感じた。最上流の浦山ダム吐き出しエリアにはほとんど釣り人の姿はなく、下流のトロ場も例年の解禁日より釣り人が少なく間隔が広く取られていた。例年の混雑を経験した人たちが、解禁日釣行を敬遠したのかも知れない。
今回、私が見て話を聞かせていただいた人のなかでは、柳大橋から上流500m付近のポイントで釣られた人が午前中のみで50尾超えの釣果。そのほか、オトリ店前の分流で知人の新井さんが、午前中で39尾の釣果だった。皆さんに聞いたわけではないので、もっといい釣果だった人もいるかもしれない。
初期は群れアユ攻略がカギ
私の到着した時間には昼食タイムで休憩しているほか、昼寝タイムに入っている人も大変多かった。いずれも朝は連チャンなどがあったものの、ある程度釣れたらひと段落してしまい釣れなくなってしまったようだ。皆さんは夕方に再度挑戦する予定のようだ。だが、夕方もあまり追加できずに、そのまま終了した人も多かった様子。
やはり初期は群れアユが多くまだ縄張りを持たないため、その攻略が好釣果のカギになる。平均20尾前後で、場所が外れるとツ抜けがやっとという人も多かった。全般的には釣れなくはないが、あまり釣れてないという感じの解禁初日だった。
盛期には尺アユがねらえる
アユはもの凄くたくさん見えるので、天候がよく水温が上がればどんどん縄張りを持つようになり好釣果が期待できる。
また、今年空いていた理由としては、全国各地で入漁料が値上げされた漁協も多く、秩父漁協も年券で1万4000円、日釣り券で3000円に値上げされた。これも理由の一つにあるかも知れない。
毎年、多くの釣り人で賑わう秩父荒川だが、6月にほかの河川が解禁すれば、比較的空いてくる。混雑を避けたいなら、6月に入ってからの釣行プランでも遅くはないだろう。
昨年はイマイチだったが、シーズン後半になると放流アユが大きく成長しものすごい体高の尺アユやそれに近い大アユが釣れるのも秩父荒川のだいご味。これから期待大の秩父荒川に行ってみてはいかがだろうか。
<週刊つりニュース関東版APC・谷知典/TSURINEWS編>
荒川・秩父地区