甥っ子(10才)の乗合船デビューとして金沢八景「新修丸」へカサゴを釣りに行ってきた。彼は相当楽しかったようでアテンドは大成功。そこで今回は主にお子さんの乗合船デビューのアテンドのコツと、当日の釣行の様子をリポートしよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・藤倉聡)
はじめての乗合船のアテンドのコツ
以前にも「ゲームに夢中の子供と管理釣り場を満喫釣り好きにさせるコツとは?」で釣りにおける子供のアテンドの仕方について紹介したが、今回はさらにレベルアップして乗合船にスポットを当てて解説していきたい。
釣行前のポイント
まずは釣行プランなど、釣行前に気をつけたいポイントを紹介する。
体力にあった釣行プラン
乗合船デビューにふさわしいシーズンとしては、春や秋は気温も暖かく釣り物も豊富なためお勧めだ。逆に真夏の炎天下や凍えるような真冬の釣りは、子供の体力を考えて避けるべきだろう。
天候も雨や風が強かったり、波の高い日は避けて、釣れなくても自然と戯れる楽しさを感じてもらえるような日和を選びたい。
実釣時間についても子供の体力に応じて考えたい。主に観光地などでは体験用に2~3時間程度の釣りプランを用意している船宿もあるのでデビュー戦としては最適だ。他にも午前船や午後船、ショート船といった1日船より短時間のプランの用意がある船宿もあるので選択肢のひとつとされたい。
このようなプランは1日船と比べて料金が安くなっているのも嬉しいところだ。ちなみにコスト面ではゴールデンウィークや夏休みに特別企画として、親子やカップルでリーズナブルに楽しめるプランがある船宿があることも書き加えておこう。
ターゲットとしては、ほぼ確実に釣果が見込めて、さらには軽量なタックルで釣り方が簡単なうえに適度な引きが味わえる魚がお勧めだ。例えば東京湾では、マアジやシロギス、ハゼ、カサゴ、イシモチなどが挙げられる。
船宿選び
船宿選びもとても重要だ。せっかくの楽しいはずの釣行が接客次第で台無しになんてことも十分にあり得るからだ。ましてや2度と乗合船での釣りをしたくないとなったら最悪だ。
事前にインターネットなどで船宿の評判のチェックも欠かさないようにしたい。
船酔い対策
船酔いは子供が沖釣りを拒むようになってしまうファクターの一つなので、特にデビュー戦では徹底した船酔い対策を心掛けたい。船が出るとしても、波が高い日の釣行は絶対に避けること。他にも酔い止め薬の服用や、前日の夕飯・当日の朝食はなるべく消化の良い物を食べさせたり、早朝出船の場合は前日早めに就寝させて十分な睡眠の確保を心掛けたい。
その点、午後船の利用は前日に十分な睡眠が取れることから船酔い対策としても有効だ。また、港からポイントまでの移動時間が短いことも効果的。
釣行中のポイント
次に釣行中に気をつけたいポイントを紹介する。
安全対策
乗合船ではライフジャケット(さくらマーク付き)の着用は絶対だ。ライフジャケットは船宿でレンタルできるが、乗船中に子どもが脱がないように気をつけよう。
また紫外線や釣り針などから頭や目を保護するためにも、できる限り帽子とサングラスも着用させよう。
キャビン・トイレの位置について
船が動き出す前にキャビンやトイレの場所の確認を済ませておこう。また、子供がトイレに行く際にはなるべく他の釣り人の迷惑にならないように一緒について行くようにしたい。
釣り座の選択
釣り座は船酔い対策としても揺れの少ない胴の間(船の中央)がお勧めだ。他にも船長からのアドバイスが貰えることもあるし、逆にこちらから船長にアドバイスを求めやすいといったメリットがある。
サポートに徹する
釣り方の説明はもちろんのこと、釣りの魅力を伝えるためにも子供には最大限の実釣時間を確保して釣りを楽しんでもらいたい。そのため手前マツリなどで絡まった場合は、速やかに仕掛けを交換して1秒でも長く海中に仕掛けが入っている状態を作り出すことが大切だ。
また乗船料を払っているからと言って、自分の釣りに没頭することなく、あくまでも主役は子供で自分はアテンド役ということをお忘れなく!
釣行後
釣った魚を食べる喜びを知ってもらい、次回の釣行に結び付けよう。また、知らない魚が釣れてもリリースせず、船長や周りの釣り人に食べ方などを聞いて美味しい魚のようならぜひ持ち帰ってご賞味されたい。