テーマは「ナジませて釣る簡単セット」。ゼロナジミはこの際どこかに置いておいて、バラケを抱かせる釣りで簡単に釣ってもらおう。釣り場は茨城県古河市にある週刊へらニュース協定・三和新池。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
茨城県:三和新池で実釣
晴天微風の釣り日和となった2月13日(火)、吉田は東桟橋中央付近の畑下桟橋向きに座った。
ところで今日は何をやるの?
実のところ実釣を開始するまでは月別のテーマ設定は未定だった。決まっていたのは新エサ・ふぶきを使え!
マルキユーインストラクターなのだから新エサ使用は欠くことができない仕事の一つだろうが、ひねくれ者の記者は「必須エサを使ってただ釣るだけじゃ面白くも何ともないだろう。何かテーマを決めてくれよ」と当日の現場で吉田に迫る。半ば脅迫とも言っていいだろう(笑)。
「そうくると思ってました(苦笑)。でしたらナジませる浅ダナセットをやってみましょうか。バラケブレンドは裏書きどおりにウキもパイプを使って、とにかく簡単明瞭なセットにチャレンジしてみますよ。口数が多い三和新池さんなら、この時期でも不可能ではないでしょうから」
そう言って吉田が継いだのは飛天弓閃光LⅡ10.5尺竿。なぜ8~9尺ではないのか?簡単が指命であれば規定最短ロッドを使うべきではないのか?
「今日に限った話なら空いてるので8尺竿でも十分でしょうけど、混雑時を想定するならこのくらいの長さは最低限必要だと思います」
なるほど。
「というか、左右の人と同じ尺数を出さないとお答えしておいたほうが正解かもしれませんが」
なるほど。10.5尺はあくまで想定ロッドであり基本は同尺竿にしないってことね?
「はい。そのうえで操作性なども加味して、自分が出せる最長ロッドを使えばよろしいかと思われます」
ナジませようがゼロナジミだろうが振り込みは落とし込みが必須。それなりの振り込み技量が求められるのだから、竿の長さはそれを見きわめてってことだね?
「そのとおりです。なので技量のある方なら15尺でも18尺でもお好きにどうぞってことです」
魚影と活性は比例する
浅ダナセットで15尺以上ってあり得るの?
「もちろんですよ。いわゆる沖打ちって呼ばれる釣法ですが、これもつまるところ隣と竿長をそろえない、ということにつながる話なんですよ。それに沖には手前に少ないであろうエサ慣れしていない魚(とくに新ベラ)がいる可能性が高いので、そうなればもっと釣りが簡単になりますから」
竿長をそろえないだけでなくタナもでしょ?
「もちろんです。ですから竿が長くなればなるほど探れる範囲も広がるわけです」
どうしてそこまでこだわる?
「魚を簡単に釣る正解への近道は至ってシンプルなんですよ。高活性の魚がエサの周囲にたくさんいる。まさにこれに尽きますから」
なるほど、魚影と活性は比例しやすいって話だね。つまりはエサの奪い合いかな。
「はい。食い気のない魚をいくら寄せても釣りは難しくなるだけですが、活性が高ければ魚のほうから勝手にエサを奪い合ってくれ、強いてはアタリも早くなります。逆に魚の活性はあっても魚影が薄いと奪い合いにならいので、エサの芯に近づいてきてはくれませんしアタリも遅くなります」
机上の空論は完ぺきだね!あとは実践あるのみだが果たして吉田は宣言どおりにナジませるセットで簡単に釣ることができるのだろうか。できなければ罰ゲームは確定かな(笑)。
次回も「ナジませて釣る簡単セット」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
三和新池