豆アジや小さなメバルは大きなワームでは釣りにくい。誰もが彼らを相手に、ワームの尾だけかじられる感触を味わったことがあるのではないだろうか?せっかく乗せてもバラしたりする。単に小さいワームを買うのも何だか悔しいなら、手持ちのワームをカットして使えばいい。それも、使い古したワームをカットだ。豆アジ・小メバル用のワーム調節約術!
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
禁断の節約「壊れたワームをカット」
ワームは何度もハリを通していると頭の部分がぐずぐずしてきて、しまいに刺し毀してしまう。こうなるとズレやすくなるし、なんだか姿としてもみっともない感じがして使う気にならない。筆者はそんなワームもデイゲームや底を取る釣りのロスト要員として取っておくことにしているが、もうひとつ有用な使い道もある。
それが、ワームの頭をカットして使うという、アレンジだ。これで刺し毀した頭部分はきれいにリフレッシュできるし、豆アジ・小メバルが圧倒的に釣れやすくなる。セコすぎると言うことなかれ。どんな薄みっともないことも、さもしいことも、釣るためならやる。
上のものは実は魚に尾をかじられたワームだが、むしろこれによって小さいサイズが釣りやすくなった。そういうものだ。
最初からカットするのもアリ
小さい魚のショートバイトはフラストレーションで、連発すると嫌になる。同じワームを通してバラすとスレるし、ことメバルはバラしやワームのシルエットに繊細なヤツだ。こういうときには、素直に魚様におもねるようにし、これでどうですか?と最初からワームを小さくしてやればいい。
食いが明らかに渋い低活性時には、ワームをカットすれば一発回答が返ってきたりする。ただ、これをあまりやりたくないのは、一度ワームを小さくしてからスレられると、もはや次の手がなくなるのだ。活性が高い群れを探し直すか、カラーで目先をかえてやればいいのだが、そんな繰り返しも疲れる。
手数として極小リグは必要
10cmクラスのアジをアジングで狙っているとわかるが、まあ通常サイズのジグ単では無理だ。アタるだけで釣りきれず、ただの体力と精神力の消耗となる。そんな経験というか、ああいうときの憤怒に近い感情も一度は味わうべきだと思うが、まあまあ……あいつらを釣るためには専用リグを作る必要があるのだ。
極小リグ。#14のジグヘッドに1.3inch以下のワーム。針先がややネムリ気味で、吸い込ませベースの釣り。これで驚くほどアンダー10アジングの世界がかわる。小メバルやスレきったポイントのメバリングでも同様。はっきりと釣れ勝てる。ワームは通常サイズをカットしたものを使う手もあるが、やはり専用に設計されたチビワームを備えておきたい。
ちなみに管理釣り場やトーナメントの世界ではある程度以下のワームやルアーのサイズを使ってはいけないルールがあるらしい。ただ魚が入れ替わる潮通しのいい海なら問題ないだろう。
ワームは形がなくなるまで使おう
少し話が逸れたようだが、ワームは形がなくなるまで使ってみればいいのではないかという提案だ。私は根が吝嗇家にできていて、そういう自分のケチさを楽しみながらもっと奥の世界へ……という気質を持っていて到底矯正不能という年齢でもある。若いライトゲームアングラーにはいきなりオススメできる釣り方ではないが、このような奥の手もあると呟いておこう。
ライトゲームのワームの値段は高ければ1個100円する。ジグヘッドと共に海に落とせば200円の無益な損失と環境破壊。実は小さな釣り具を労しく、大事にするという精神は、こと慎重な所作が求められるライトゲームにおいて、釣りの腕を向上させる意味合いもあるのではないかと無理屈をつけて終わりにしましょう。
<井上海生/TSURINEWSライター>