釣行日は12月6日。クリスマスが過ぎると、「もう~いくつ寝ると~」の声が聞こえ始め、正月の料理はどうしようかと悩むのは毎年のこと。でも日本人ならやっぱり新年はあの魚で祝いたい。そう、魚の王様マダイだ。いろんな釣法が存在するターゲットだが、今回は今人気絶頂のタイラバでお正月用のマダイを狙ってみた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
丸安丸でタイラバ釣行
今回お世話になったのは、三重県鳥羽市小浜から出船している丸安丸。おおまかにだが、5月~9月はキス、10月~4月まではタイラバで出ており、中部エリアでは稀有なタイラバ専門船だ。定員5人(キス釣りは6人)のこぢんまりとした船だが、その分小回りが効き、片舷ドテラ流しでのんびりと楽しめる。
釣行日は12月6日。この日は4人の乗合で、本紙APCで同船の常連である出口和弘さん、そして松阪市在住の阪口さんらと同船となった。丸安丸が攻めるポイントは鳥羽湾近辺で、そんなに沖へは出ない。
加布良古水道や菅島、答志島周辺で、水深もさほど深くはない。どれだけ深くてもせいぜい50mまで。メインは25~35mといったところだ。港からポイントまで比較的近く、さほど波が荒いエリアではないので、船に弱い人でも安心して釣行できる。
鳥羽エリアのマダイの特徴
この海域は大小さまざまな島が点在しており、その間を縫って流れる潮は複雑で速い。その速い潮にもまれたマダイは尾ビレが大きく、身がしっかり締まっているのが特徴。同じく潮が速い明石海峡や紀淡海峡のマダイにも劣らない味の良さを誇っている。
またサイズ以上にパワーもある。事前にしっかりドラグ調整をしておかないと、いざというときに痛い目を見ることになる。釣れるサイズだが、秋口の開幕時は小ダイが中心。塩焼きサイズが多いが、中に40~50cmといった食べごろサイズも交じってくる。
防寒着が必要になるころになると、ヤキサイズの中に良型が交じりだす。サイズを狙うなら、断然1月、2月。「え、でかいのは乗っ込みの時期じゃないの?」と思われる人もいると思う。もちろん春の乗っ込み期にも大ダイは狙えるが、産卵絡みだけに日ムラが激しいのが玉にキズ。高確率で大型が狙えるのが、厳寒期の1月、2月なのだ。
当日のポイントは港を出てすぐ
タックルを積み込んで出船を待っていると、船長から「ポイントは出てすぐやから先にタックルをセットしとき」の言葉。出口さんも小浜から出てすぐの答志島手前がポイントになると言う。
慌ててガイドにラインを通し、タイラバをセットする。やはりシンプルな道具立てだけに、セットする時間も短い。午前7時前に船は港を離れ、10分も走らないうちにエンジン音がスローになった。出てきた港が見えるぐらいの距離だ。左手には鳥羽の街並みがはっきり見え、佐田浜の連絡船乗り場もすぐ近くに見える。
このポイントはその日その日によって、全く変わってくる。それまでの実績やこれまで積み重ねてきたデータで、船長がその日最適と思われるポイントを決めるのだ。