秋本番!と思ったら気の早い冬将軍の到来で各地は真冬並みの寒さ。だが、冷え込めば冷え込むほど元気になるのが、エリアトラウトだ。ニジマスをはじめ、冷水性のマス類は水温が下がる今から本格的なシーズンを迎える。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
戸神の池でエリアトラウト釣行
今回は11月19日、愛知県・設楽町にあるエリアフィールド、戸神の池にお邪魔してシーズン本番のトラウトフィッシングを取材した。
現地に到着したのは午前7時半。事前にめっちゃ寒いですよ~と聞いていたので、完全防寒の用意をしていったが、思ったほど寒くはない。受付に行くと、オーナーの伊藤さんがほうきで落ち葉の掃除中。早速あいさつをして聞くと、前日は雪が降り朝は吹雪だったそうだ。
当日は一転して穏やかな釣り日和。風もなく少し薄手の上着に変えて、ポンドへと続く坂を下りていった。
ゆったりとした時間が流れる
この戸神の池の魅力は魚影の濃さもさることながら、何といってもロケーションの素晴らしさ。四方を山に囲まれ、何とも落ち着いた雰囲気が漂っている。ポンドは1つだが、面積はかなり大きく、池中央には細長い島が設置されている。
オープン直後にエントリーしていたアングラーは3人。日曜日なのに少ないな……なんて思っていたら、時間の経過とともに1人、また1人とやって来て、10時前には10人以上のアングラーがロッドを振っていた。このゆったり感が何とも心地良く感じられた。
肝心のトラウトの方だが、やはり朝一は高活性で見ているうちに1人のアングラーにヒット。サクッとネットに収めたのは、25cmクラスのニジマスだった。アングラーは豊田から参戦の酒井さん。少しでも反応が悪くなれば、こまめにルアーローテーションして次々にヒットに持ち込んでいた。
そしてポンドの最奥でも、好調にドラグ音を響かせるアングラーが1人。声をかけてみると、ちょうどホウライマスを取り込んでいたところだった。アングラーは豊田から来ていた新実さん。この後もコンスタントにヒットを重ねていた。
それぞれのスタイルで楽しめる
ここ戸神の池は、釣り場に木製のベンチや石が置いてあり、荷物置きや休憩に使える。
そして入り口に近い場所では、名古屋の小牧さんもヒット中。手慣れた動作でスムーズにニジマスを取り込んでいた。時間が経過するにつれ、魚の反応が鈍くなってきたが、ここからはレンジローテやルアーローテでトラウトを引き出していく。
フライを楽しんでいるアングラーもおり、それぞれのスタイルでのんびりと楽しんでいたのが印象的だった。
アウトドア気分を満喫できる
10時すぎに取材を終了し、受付で話を聞くとこの釣り場ではないが、近隣でクマの目撃情報が報告されているとのこと。そこで無料でクマ鈴の貸し出しを行っており、人が少ない平日は必ず身につけてフィールドに下りてほしい。
また危険ではないが、この近辺にカモシカが多く生息しており、閉場後に池まで下りてくることもあるらしい。運が良ければ天然記念物を間近で見ることができるかもしれない。
また受付前には薪ストーブを設置した休憩所も完備。極寒の日には体を温めることもできる上、前には釣り場を見渡せるウッドデッキも。ちょっとしたアウトドア気分も満喫できる。
名古屋からも2時間圏内でアクセスも良く、大自然に囲まれた抜群のロケーションで楽しめるエリアフィッシング、ぜひ釣行していただきたい。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2023年12月1日号に掲載された記事を再編集したものになります。