大阪湾の陸っぱりでこの夏はタチウオ釣行5回。よく釣れる今季のパターンをひとつ発見した。現在(9月中旬・下旬)はほとんど抜けてしまっているが、もう一度接岸するタイミングの目安に、筆者の見立てによる「豆アジベイト」を参考にしてほしい。豆アジがいるかどうかが、タチウオが釣れる・釣れないのカギになっている。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
大阪湾のタチウオ釣り
大阪湾で回り物のスタートが早い泉南でルアータチウオの釣行5回。8月末の満月周りから始まり、9月中頃にはほとんど消えてしまった。個人的には9月13日までのキャッチがあるが、それも薄い薄い気配からやっとの1本。ほとんどマグレにも近かったと思う。
私個人の成績では、キャッチは6本。すべてF3級で、もう少し大きいのもいたかなという夏のタチウオの典型的なものだ。エサ師や、群れが濃い爆釣日から考えるとかなり少なめとなる。テンヤを使ったアングラーは「数えきれないくらい」と言って本当に釣りまくっていた。
釣り方
ワインド、リトリーブ。ソフトルアーテンヤ、キビナゴテンヤ。タチウオがついたのは、どれも表層のスロージャークだった。ワインドとテンヤを合わせて、ゆっくりアクション。
食ってくる時間
日没後から1時間半ほどと、この時期の時合いにしては非常に長かった。食い気は高いのかルアーにもバイトは続く。だが、横でエサ師にやられると、ルアーにはつきにくい。最長で18時日没で、19時半まで釣果がある。
ベイト分析
回遊ムラもあった。私が最初の釣行に行ったタイミングでも乗り遅れた感がある。あるいは8月頭、もしかすると7月後半から始まっていたかもしれない。そのため回遊ムラというよりは、9月に近づくにつれて、一度抜けるタイミングがきたのか?回遊が濃い・薄いの差はかなりあった。今現在(9月中旬・下旬)はほとんど抜けたものと思われる。
現時点での最終釣行日に、お持ち帰りをかねて、その場でおなかを割いてベイト分析をしてみた。胃袋の中から出てきたのは、これでもかというほどきれいな豆アジ。これはもう確実豆アジベイトといってもいいだろう。アジについているのだ。
ちなみにこの日は、日没前後にジグサビキでサバ爆釣日。アジはひとつもつかなかった。今の時期の泉南のアジが小さく、おそらくジグが追えないこともあるが、そもそも密度も相当薄いものと思われる。何せ、アジング専門で狙ってもむちゃくちゃ釣りにくいのだ。
アジが食わない日はハズレ?
タチウオが来るか・来ないか。この判断は、日没前後に予測できるようになった。ジグサビキにアジがつけば、来る。つかなければ、来ない。この予測が裏切られたことがない。日没前の海で、表層にぽつぽつと雨降りのような豆アジの気配が出れば、タチウオの回遊が濃厚だ。
ジグサビキでの事前チェックは大事だ。以前での釣果からアテにしている場所でも、ジグサビキでアジがつかなければ、見切った方がいいかもしれない。場所を移してアジの群れを発見して、そこでタチウオを打つ。これが決定的なやり方かも。
表層のワンパターンが多い
先述のように表層のスロージャークというワンパターンが多い。これはテンヤに生エサでやっているアングラーも同じで、ワインドでも同じ食い方をする。少なくとも泉南の夏はそうだった。ネットの情報を見てみると、神戸方面でも主には表層がキーレンジらしい。
ワインドに食いにくいのもこの夏の負けパターンだ。私も一尾しかかけていない。なんといってもタチウオはフォールでかけやすく、フッキングも決めやすい。これはルアーアングラーには致死的なモンともいえる。だが秋にかけておそらくまたパターンはかわるだろう。
それにしてもサバをベイトにしてくれないのは困りもの。同じサバ科だから何か遠慮しているとでも言うのか?共食いだってする魚のくせに、妙な偏食をされちゃうもんだ……。
<井上海生/TSURINEWSライター>
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