アユルアー特集第二弾として、釣り具のグローバルブランド「DAIWA」を持つ、グローブライド株式会社マーケティング部ロッド企画課の前山さんにインタビュー。「AYUING」を掲げる同社に、アユルアーの開発背景や、現状の課題、釣り方などを伺った。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS編集部 河野陸)
「AYUING(アユイング)」開発経緯
アユルアーの開発に着手したのは5年前。グローブライドは他のメーカーさんと違い、「友釣り用の道具」のラインナップが豊富な点が特徴です。しかしアユ釣りの人口は、高齢化という問題も含めて減り続けているのが現状です。
グローブライド側として懸念したのは、「漁協さんの経営状況」が厳しい点でした。友釣りの初心者講習会も開いてはいましたが、どうしても難易度が高く、初心者の参入が少ないのが正直なところでした。このままだと「アユの友釣り」どころか漁協自体が無くなってしまう危機感から、「もっと手軽にアユ釣りを」というコンセプトで「AYUING」の開発が始まりました。
「AYUING」をおススメしたい人とは
市場が拡大している「アユルアー」について、今後どのような人に始めてもらいたいか伺った。
どのような人におススメしたい?
弊社としては、「ルアーをやっている釣り人」にアユイングをしてもらいたいです。「友釣りはやってみたいけど、ハードル高いよね」という方に訴求していきたいですね。現状アユルアーをやる人は、「ソルトルアー」をやっている若い方の流入が多い傾向にあります。ソルトゲームだとタックルも近いという点も追い風になります。
海と川の釣り物で棲み分けも可能?
DAIWA所属のテスターである木森直樹さんのメインの釣りはエギングですが、同時にアユイングの活動もしていただいています。理由は、「釣り物の棲み分け」ができるからです。エギングのメインシーズンは「冬」。対して、アユのメインシーズンは「夏」。季節によって棲み分けができるという点も、ソルトゲームをされるアングラーから受け入れられやすい点なのかもしれないですね
身近な魚「アユ」
アユイングの「主役」について、伺った。
アユは敷居が高いイメージがあるが?
日本人にとって「アユ」とは、「夏の魚」、「高級な川料理で出る魚」という良いイメージがついており、アユのシルエットを簡単に思い浮かべられる人も多いですよね。その点では、アユは身近な魚だと思います。ただ、アユを「釣り物」と捉えると途端に「難しい」、「手が出しづらい」というマイナスイメージが出てくるわけです。
その理由とは?
理由は、友釣りの道具が特殊という点、道具の価格帯の高さ、動画や記事を見ただけでは釣ることができない点(オトリアユがつけられない等)が追い打ちをかけている。そこを、アユルアーで打開していきたいですね。
初心者でも狙える「アユ」
続いて、アユイングなら初心者でも釣果を上げることができるのか伺った。
「AYUING」は初心者には難しい?
アユは一般の方のイメージと違い、初心者でも釣りやすい魚です。普通の川魚(ヤマメなど)は警戒心が強いため、釣り人が川に入ったことを察知して逃げてしまうと、しばらく釣れなくなってしまいます。対してアユは「なわばり」の習性を持つ魚なので、近くで子供が川遊びをしていてもそこから逃げません。その為、そこまで神経質にならなくても釣ることができる魚だと思います。
初心者が釣果を重ねていくには?
ルアーと友釣りの一番の違いは機動力の差です。友釣りでは探りにくい、「岸際の草がいっぱい生えている所」「浅いポイント」でもルアーだと手返し良く探ることができる為、広く探っていくと思わぬポイントを見つけられ、それが釣果に直結するはずです。
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