7月下旬、沖縄・座間味島の遊漁船「一颯(いぶき)丸」で、大物対決を満喫してきた。パワーテンヤと泳がせ釣りで、キツネフエフキやコクハンアラなど様々な大型魚が顔を見せた釣行をレポートする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 高原 稔)
一颯(いぶき)丸からパワーテンヤ・泳がせ釣行
7月下旬、高速船「クイーン座間味」が沖縄・座間味島に着くと遊漁船「一颯(いぶき)」の宮平船長が笑顔で迎えてくれ、そのまま船着き場まで直行。
タックルセッティングも手早く行い、船はベタナギの中、座間味沖を目指して走った。私がエサのカツオのハラモの準備を終えたころ、船は減速しはじめグルクン釣りのポイントへ到着した。
グルクンは専用サビキで釣るのだが、これが案外難しい。船長が4、5尾と釣るものの、私にはやっと1尾釣れるかどうかという状況。船長に尋ねたタナを合わせても釣れるペースが変わらずそれでも何とか30尾くらいをキープできたので今度は渡名喜島沖を目指す。
開始直後からアタリが連発
着いたポイントは水深30~40mの起伏が激しいところで、船長はグルクンの泳がせを、私は沖縄パワフルテンヤを始めた。
釣り始めると驚いたことにテンヤでアタる頻度とほぼ同様に船長の泳がせにもアタリがでるのだ。私の方にはナガジューミーバイ(バラハタ)がコンスタントにヒットする。
一方、船長の方はアタリがあるものの食い込みが浅いせいか、エサをかじられるにとどまる状態だ。あまりにも泳がせにアタリが多いため、私もタックルを泳がせに持ち変える。準備したリール「ソルティガ15SJ」の初おろしだ。
グルクンをセットし仕掛けを落とすと、すぐにアタリがでた。サオ先がスッと入って思わずアワセてしまったのだが、空振り。「高原さん、早すぎるよ」と船長。普段、玄界灘で楽しむ落とし込み釣りの要領で良いはずなのに、気持ちが高ぶってしまっていたようだ。
再度グルクンを投入したがコーンというアタリとともに一瞬で仕掛けの生命感が消える。エサだけ取られた。
泳がせ釣りでコクハンアラ12kg超
そして3投目、ジギングロッド(ソルティガ)のサオ先が震え、ついにロッドが垂直に入った。しっかりロッドを起こし、リールを巻きに入る。ところがドラグを9kg程度にセットしたリールからラインが少しずつ出される。さらにドラグをフルまで締め込みロッドを立てて耐えていると、相手の顔がこちらを向いた気配を感じ、一気に巻き上げた。
ロッドから感じられる獲物の重量があるものの「ソルティガ15SJ」の巻きが驚くほど軽快で、ポンピングさえできればロッドの反発に加え、圧倒的なリールのトルクでスイスイ巻けるのだ。
ほどなくして赤い魚体が慶良間ブルーの青い海に現れた。クルバニーアカジン(コクハンアラ)だ。昨年は釣れずに悔しい思いをした魚を一年越しでゲットできた。帰港後に計測すると12kg超えだった。