外房片貝では、コマセで狙うハナダイが順調に釣れている。数はもちろん、大型のいわゆる〝デコダイ〟と呼ばれる40cm級が多く交じることも。手のひら大から30cm前後の中型主体に、いい日には規定数の50尾に到達することもある。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・坂本康年)
外房のハナダイ五目釣り
ベテランは、シャクリ方はもちろん、ウイリーやカラーバリ、オキアミエサなど、臨機応変にパターンを変えて数釣りに挑んでいる。数を釣って楽しみたいという人には最適の釣り物と言えるだろう。また、初心者にもそれなりの数釣りを約束してくれるのが、ハナダイ釣りのいいところ。
6月25日(日)、外房片貝の船宿から釣行。ベタナギの釣り日和に見えたが、潮が流れないうえプランクトンの死骸なのか、赤い水垢のような帯が浮遊する悪条件。それでも、良型交じりで土産は十分。夏場から秋の本格シーズンに向けて、確かな手応えを感じることができた。
朝マヅメのチャンスタイム
4時すぎに出港。鏡のような海上をポイント目指して疾走する。反応を探し、タナ27〜23mで、25mあたりをとくに注意するようにと指示が出て開始。だいたい4mくらいの幅で指示が出るが、この範囲をまめにシャクって、シャクリの幅や待ちなど、いろいろ試してアタリダナを探すのが数釣りのコツだ。
イサキと違って、ハナダイは強めのシャクリにも反応するが、ゆっくりめが効果的なときもある。日によって違うので、いろいろ考えて答えを見つけるのも楽しみのうち。
第1投で30cm級がヒット。周りもモーニングサービスのようで、あちらこちらで中型が取り込まれている。
船中で続々と本命がヒット
右舷ミヨシの海老原直茂さん(足立区)は、2年くらい前から釣りを始めて、この宿がメイン。
とにかく近いのが一番と、冬場はコマセ、そのほかはひとつテンヤで攻めているというが、夏場の大型狙いはとくに楽しみらしい。
右舷トモ2番の小暮克利さん(船橋市)は、初めて船釣りをしたのがこちらの宿。それから20年来通う常連だという。
内房のアジや大原のヒラメも狙うが、片貝ではここだけ。若船長のマメなサポートと、いつもきれいな船は乗っていて気持ちがいいと語る。
右舷トモの西郡龍雄さん(八街市)は、ヤリイカが一番好きな釣りらしいが、オフの間はコマセ釣り。とにかく近いのが魅力と、片貝通いを続けているそうだ。
左舷トモの佐藤義実さん(埼玉県)は、ひとつテンヤのファン。繊細な道具立てで、大物とのやりとりが楽しめるのが魅力と話していた。
最終釣果
悪条件のなか、ハナダイは小暮さんがトップで25尾。特大こそ出なかったが、全員が刺し身用を含め、塩焼サイズは十分にゲットできたようだ。
ひとつテンヤのマダイは最大で1kg弱。カサゴの良型がかなり交じっていた。ちょっとした潮の加減で大釣りもあるので、片貝沖のハナダイとマダイ狙いは今後も期待十分だ。
なお、最近はマダイが上がることが多いらしく、当日もひとつテンヤで狙う釣り人が4人乗船。コマセのハナダイ狙いでも食ってくるが、型はエビエサに軍配が上がるようだ。
同沖では、毎年8月のお盆ごろに大ダイがよく上がっている。ひとつテンヤファンはこれからが楽しみだろう。
<週刊つりニュース関東版APC・坂本康年/TSURINEWS編>