ライトゲームで使用するジグヘッドは、一般にハリのサイズが小さい。タチウオやシーバスと比べて、アジやメバルなど相対的に小さい魚を狙うので、当然だ。しかしその中でも特に「極小ヘッド」ともいうべきサイズがある。魚の食いが悪いときや、サイズが小さいときに使用するハリだ。この極小ヘッドとワームの組み合わせについて解説しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
極小ヘッドとは
具体的な定義はないが、極小ヘッドといえば、一般に「#14」のサイズ以下だろうか。筆者がもっともよく使うアジングのハリは#8で、これくらいが個人的に活性を問わず使える汎用性の高いサイズではないかと思っている。
ハリのサイズは#2刻みで、#8~#14といえばそこから#6小さいわけだから、ほとんど1/2というサイズになる。数字ばかりでわかりにくいので、画像の雰囲気から比較してほしい。
これくらいのサイズになると、たとえば2inchという少し大きめのワームを合わせようとすると、不適である。ボーダーとなるのは1.3inchだろう。1inch以下のワームを装着することも可能だ。つまり、ワームを小さくする分には問題ないが、大きくするのは難しいヘッドサイズとなる。
ワームのサイズ
上述のように、目安として#14以下のヘッドのサイズでは、ワームとのマッチングを考える必要がある。筆者が「極小ヘッド」と組み合わせるワームの最大限は、1.6inch。魚の反応を見るため、つまり物感(ボリューム感)を上げてアタリを増やすためにワームサイズをあえて上げることもあるが、こうなると、ワームの尾を食むようなアタリが多くなる。魚がいることはわかるが、乗せることはできない。乗せきれるのが1.6inchだ。
1inch=約2.5cmなので、1inch以下となると見た目にも相当小さい。これは、魚がいるとわかっていなければ、「見つけてもらっていないかもしれない」と不安になって、ちょっと使いにくいサイズだ。しかし、実はこの1inch以下のサイズは、極小ヘッドと共に、同一メーカーからワームも一緒に展開されていたりする。筆者がその代表例と思っているのが漁港ヘッド・漁港ワームという品だ。「あまりにも小さすぎるのでは……」と不安にならず使ってよいだろう。
使いどころ
極小ヘッド、極小ワームの使いどころは、主には次の三点だろう。
ショートバイトが多い
低活性。魚がいるのは間違いないが、ワームの尾を噛むようなアタリが多い場合は、ヘッドとワームのサイズを下げてしまった方がいい。
ただ、ここで逆の可能性があるのも忘れてはいけない。もしかすると、高活性。筆者は「高活性ショートバイト」と呼んでいるが、要するに食い気が高すぎて、エサを取って取ってとせわしい状態のとき、ハリが小さいと魚が掛からないのだ。よって、魚のサイズが小さいと確認できるまでは、あるいはハリとワームのサイズを上げてしまった方がいいこともある。小型のショートバイトならば、極小ヘッドの出番である。
小型の魚が多い
極小リグは大型への対応力もある。いいところに掛けてしまえば、極小だからといってハリの耐力が低いわけでもないので、アジの30cm級だろうと、メバルの30cm級だろうと取れるだろう。ただ、一般的に言えば、なぜ極小リグを使うのか、という問いに一問一答するのは、「小型の魚を取るため」である。
アジならば10cm級、メバルならば15cm級、このへんは極小リグの方が掛かりも良い。
スレ対策
学習した個体、なんらかの理由でプレッシャーがかかった群れには、小さめのリグを使った方が簡単だ。釣り始めは2inch級を一般的なサイズのヘッドで運用、スレてしまってからはだんだんハリのサイズを小さくして、極小リグで攻略。これもよくあるパターンだ。