私が住む岐阜県郡上市では紅葉が見ごろになってきた。アユ師は川から姿を消した。アユやアユ師がいなくなると、どこからともなくコイが姿を見せ始める。10月に入り、暇さえあればコイを観察している。コイを釣るには、コイの居場所と回遊経路をつかむことが重要だ。コイの動向を探ることは釣果につながる。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・松森渉)
長良川でコイ釣り
10月20日は仕事の合間を見てサオを出す。前日からまきエサはしていたので、コイの動きは活発で警戒心も緩んでいるように思う。場所は郡上大和の通称ごりん淵。私が中学生のころから通うコイ釣りポイントだ。
釣り方はノベザオの一本釣りスタイル。コイを目視で確認し、目の前にエサを落として食わせるダイレクトな釣り。水の透明度の高い川だからこそ成立するスタイルだ。エサはサツマイモを煮た通称角イモで、さなぎ粉をまぶして集魚効果をアップさせた。
茂みに身を隠して忍者のように近づく。手前の流れに50cmほどの野コイを発見。静かにイモをコイの目の前に落とす。コイがイモに反応して近づいてきたが、イモを吸い込むようで吸い込まない。そしてどこかへ消えていった。
攻めの釣りで本命キャッチ
一度警戒されると時間を置かないと反応しないので次のコイを探す。流れ込みの中に90cm級を発見した。胸がドキドキする。抜き足差し足でコイとの距離を詰めるが、途中で感づかれて流れの中へ消えていった。
次のコイを再び探す。この釣りはラン&ガンの釣り。コイ釣りは通常待ちの釣りだが、ノベザオスタイルは攻めの釣りなのだ。そして白い色コイを発見した。色コイは黒色のコイに比べて警戒心が薄いことがある。
イモを近くに落とすとすぐに寄ってきた。そして吸い込むのが見えた。すかさずアワせると、コイが水中で身をくねらせる。ハリに掛かった。サオを曲げて主導権を握る。しかしコイはそうはさせまいと抵抗する。対岸へ走るがサオを曲げて耐える。
下流のタモまで誘導し、弱ったところでタモ入れ成功。50cmオーバーのゼブラ柄のコイだった。写真撮影後、リリースして2匹目を狙う。
パンダ柄のコイ追加
90cm級は場荒れしたせいか姿を消した。よく見ると白い色コイがもう1匹見えたので、こちらを狙うことにした。先ほどより一回り小さいが、このコイも反応が良い。
イモを目の前に落とすとすぐに吸い込んだが、イモが大きいのか口に入りきらないようだ。イモを小さくカットして再度落とし込むと、今度は確かに吸い込んだ。先ほどより小さいため難なく取り込むことができた。今度はパンダ柄のかわいいコイだった。この日はこの2匹で終了。