現在のジギングゲームにおいてなくてはならないアイテム、それが『PEライン』です。今回は、同ラインの種類や選び方、その他注意点などを紹介しましょう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター堀籠賢志)
PEラインの種類
PEラインには、イト組みの違いで製品を差別化しています。細かい繊維を束ねた原糸を4本使用して製品化したものを4本組み、8本組み合わせたものを8本組み、などとしています。
組数が多い方が性能の高い製品なのか?と言えば、そうとも限りません。それぞれにメリットがあります。このようにPEラインの実際の使用の際には、その特性をしっかりと押さえてチョイスすることが大切になります。今回は実際の釣りに合った製品を選択するために必要な知識をご紹介します。
「伸び率」を考える
伸びるラインより伸びないラインの方が実際の使用には使いやすいのか?と言えば、必ずしもそうとは言えないと思います。確かに伸び率が少ないラインの方がラインを通して手元に伝わる振動をより多く伝えることが可能ですので感度は上がります。
ナイロンラインやフロロカーボンラインより伸び率の低いPEラインは確かに感度がいいですが、魚の瞬間的な動きに対してはある程度、ラインの伸びがあった方がブレークする危険は下がって好都合な場面もあります。
魚を掛けるまでは感度優先、魚を掛けてからはラインが切れないことを優先するなら、ラインの伸びは大切な要因になります。伸び率の低いPEラインの使用には、その分、リールのドラグへの負担が多くなりますので、注意が必要となります。
「組数」から選ぶ
PEラインも組数の違いでかわってきます。4本組みPEはラインの表面が平滑でないために、イト鳴りがする、ガイド通りの抵抗で飛距離が落ちるなどのデメリットがあるように言われますが、ジギングでの使用なら飛距離は必要ないし、イト鳴りがあっても釣りには影響ありません。
4本組PEのメリットは安価で、8本組みPEと比較して伸びが少ないことです。リールに多くのラインをストックして釣りをする深海、中深海での使用には、4本組PEラインが向いています。組数が多くなると、ライン中にスキマが多くなることから、4本組より8本組の方が荷重が掛かると伸びしろが多くなるのがその理由です。
逆に言えば、マグロなど瞬発力のある魚を狙うときは、ショックを吸収できるように8本組みPEを使用したり、それほど強度を必要としないイカメタルなどには、感度を優先した4本組みPEを使うなど、PEラインの特性を理解して、適材適所の使い方を知ることも大切だと思います。
ラインシステムの構築
PEラインの特性は低伸度、高強度です。これは大きなメリットですが、使い方を考えなければメリットがデメリットになることもあります。先に書いたように伸びないのは過度のショックに対してはノット部の強度を瞬間的に上回りラインブレイクしたり、ラインシステムの弱い部分に負荷が掛かるのを分散しにくい特性となります。
PEラインの利点を活かすには、しっかりとしたラインシステムの構築が前提にあることを押さえておくことが必要です。