ルアーには「ラトル音」がするものがあります。ラトル音は使いようです。有効活用すれば武器になりますが、不用意に使えば魚をスレさせます。今回はラトル音のするルアーの使い方について解説しましょう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
「音」でアピールするルアー
ラトル音がするルアーは、すなわち、「音」でアピールするルアーです。魚には確かに音というものが聞こえているようです。私たち人間と同じような聞こえ方かは分かりませんが、たとえばメバリングやアジングをしていて何か足元の金属を蹴ってしまったりすると、明らかにプレッシャーがかかります。音というより、振動に近い感じ方なのかもしれません。
各メーカーのルアーの設計者が言うには、人の話し声くらいは海面が弾くそうです。しかし足音などは結構海中に伝わるとのこと。そのように音とは、釣りにおいて軽く考えられるものではありません。ラトル音は使い方次第では、アピール過多になってしまい、むしろ魚を釣れにくくしてしまいます。
では、そのようなラトル音ルアーは、どのようなシーンで使えばいいのでしょうか?
「音」が必要な場面
基本的にラトル音のするルアーは、波っけ風っけのある荒い海や、オープンウォーター(海の前面)に対して投げて魚をサーチするために使います。つまり、音でアピールして魚にルアーを見つけてもらうために投げるのです。
ラトル音のするルアーは、ポッパーなどと違ってリアクションバイトを誘発するものではなく、あくまで海に伝わる情報量を多くして、魚にアピールするものです。
高活性時にも効く
ラトル音のするルアーは、魚が高活性時にも効きます。
たとえば時合いで小魚がボイルしているような状態で、メタルジグを投げるとそのベイトが釣れてしまうようなときに、大きめのシルエットのラトル音ミノーなどを投げると、もっとアピールを高めて本命をしとめられます。
これはタチウオや青物などの大型魚から、メバルくらいの小型魚でも同じです。
他の釣り方で反応しないときに
静かな海でもラトル音のルアーは最終兵器となりえます。ワームでも、他のプラグでもダメというときに、ラトル音のルアーを放り込むと、本来はスレているはずなのに、なぜか魚が飛びついてくることがあります。
例外的なケースではありますが、最後に投げるルアーとしても有効なことがあると覚えておきましょう。
学習個体には効かない
ラトル音のルアーはただでさえ使いどころが難しいですが、特に微妙なのはシーバスなどの学習個体です。一度釣られてリリースされた学習個体は、ちょっとでも怪しさを感じたら食ってきません。
ラトル音はシーバスや湾奥居着きのリリースされたメバルには効きにくいどころか、場にプレッシャーをかけてしまうので注意しましょう。