密を避けることのできる渓流釣りは、今注目の釣り。今回はヤマメ・アマゴのポイントの攻め方について、写真を参考にしながら詳説する。ぜひ入門の参考にしてほしい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・津曲隼丞)
深瀬を攻略
今回はヤマメ・アマゴのポイントの攻め方について、写真を参考にしながら詳説したい。
深い所では水深が2mほどあり、大きな沈み石も点在している深瀬。また、右下からは、支流が合流するA級ポイント。よって、流下するエサが豊富であり、渓流魚も安心して越冬できるので、必然的に魚影も濃い。また、水流は、右から左へと流れている。
多くの釣り人が必ずサオを出すエリアなので、渓流魚のプレッシャーは相当高い。サオは本流ザオの7~8mはほしい。立ち位置Aからは、オモリG3でチャラ瀬の(1)で魚を狙う。その後、Bの位置まで立ち込み、オモリBで(2)~(4)を流す。しかし、見た目以上に、水圧が強く、底波に入りづらい。G2を追加で打ち流すと仕掛けがなじみ、底波に入る。若干のブレーキをかけたドラグドリフトで誘いを入れると22~25cmの良型ヤマメが連続ヒットした。特に(3)には良型が定位している有望ポイント。
ひと通り釣り上げた後は、いったん、立ち位置Aに戻り、Cへ移動し、(5)~(6)を釣る。どのポイントも仕掛けの投入点は、対岸を正面に見てやや上流へ投入する。釣り人の正面で、底波に入れて、下流の流し切りまでがヒットライン。決して、流す仕掛けが弧を描く流し方はしないこと。警戒心の強いヤマメに、すぐ悟られてしまうだろう。ライン通りに、忠実に線で流したい。
次はDへ移動し、瀬頭の(7)~(10)を攻略する。活性の高い個体が定位している。朝イチでアタリがなくても、水温の上昇する午後になるとアタリが頻発するポイント。オモリの選択は、(7)G3、(8)G2、(9)~(10)G1で流したい。ちなみに、この一帯のポイントでは、20~24cmの良型ヤマメ2ケタの釣果を得た。
荒瀬を攻略
ここは荒瀬であり、一般的には水温の緩む4月以降が本番になる。ただし、今回記載したポイントは、瀬肩とも言われ、特にアユ釣りでは外せない好ポイント。このポイントは、下流側の荒瀬の流れと比べて、流れが安定し、水生昆虫などのエサも豊富なために、ヤマメも好んで定位している。
浮き石や沈み石の一つ一つが大きく、基本に忠実な上ザオでやり取りしていては、掛けたヤマメも底石に逃げ込まれバラシの原因になる。一度バラしてしまうと、なかなか釣果が伸びない。荒瀬では、時に引き抜いたり、強引なやり取りも求められるので、細イトでも0.2号までにとどめたい。
ヤマメを掛けたら写真のように立てザオによる操作で、底石に潜られないようにやり取りしたい。また、オモリはG2を中心に選択し、サオは操作性のよい7mがマッチするだろう。
ポイントは、写真のポイント通り、流れと流れが合さる個所や石の前のウケと呼ばれる緩流帯にヤマメが定位している。
(1)~(3)は左(右岸)の陸から悟られないように低姿勢で攻略したい。どの筋も流速があり、流す距離が短いので、オモリとハリの間隔は約22cmとしている。比較的活性の高い個体が定位しているから、アタリの反応もよいだろう。(4)~(9)は、静かに立ち込んで攻略している。立ち込みの際は、不用意に底石を転がしたりしないように注意したい。27cm以上の良型も潜み、一度掛かると、下流の荒瀬へと疾走することもあり、非常にスリリングなやり取りが楽しめる。釣り人も事前に、下流まで下れるか目視で安全確認し、取り込む位置も把握しておきたい。
<週刊つりニュース関東版APC・津曲隼丞/TSURINEWS編>