今回は茨城県・日立沖の五目釣り、その中でオキメバルをピックアップ。タックル選びのポイント、基本の釣り方を徹底解説しよう。
（アイキャッチ提供：週刊つりニュース関東版編集部）
TSURINEWS編集部
オキメバル釣りのタックル
まずオキメバル釣りのタックルから解説しよう。
ロッド（竿）
オキメバルの竿は食い込みを重視し、魚が掛かったら胴に乗ってくるものが理想的。
オモリ負荷20～80号、6対4か5対5調子で3m前後が扱いやすい。手持ちで誘うことは少なく、ロッドホルダーにかけて置き竿で狙うためヒラメやコマセダイ用が好適。
オキメバル釣りのタックル（提供：週刊つりニュース関東版 鈴木源）リール・ミチイト
ミチイトのPEライン3～5号が200m以上巻ける小型電動。水深50m前後なら、中型両軸でも対応可能。
仕掛け
5～10本バリ構成で、飾りは付けず、シンプルなものが好ましい。ミキイトはフロロカーボンライン3～5号、枝スは同2～3号で20～25cm。枝間は40～60cm。トリプルサルカンやクレン親子サルカンは、浅場では目立ちすぎて警戒心をあおるのでNG。
ハリ
ハリは付けエサの種類にもよるがメバルもしくは細地ムツ10～12号か丸セイゴ、丸カイズ12～14号など。
オモリ
オモリは潮の流れによって50～70号を使うが、船中統一になっているので船長の指示に従おう。
エサ
ほとんどの船に付けエサとして、サバやサンマの切り身が用意されている。枝スがミキイトに絡みつくと極端に食いが落ちる。回らないよう配慮し、先端、中央部に真っすぐになるよう、ていねいに付ける。
8月16日の様子（提供：モンロー号）オキメバルの釣り方
次にオキメバルの釣り方を解説。
船は水深40～70mの根の上などをゆっくり流す。ポイントが外れるとアタリはなくなるので、合図と同時に素早く投入することが大切。合図の前にエサ付けを完全に済ませ、イト絡みなどがないか点検しよう。
タナの取り方（提供：週刊つりニュース関東版 鈴木源）狙うタナ（水深）
場合によっては根掛かり防止のため、船長から下まで落とさずに海面からオモリを止める位置の水深が指示されることがある。あらかじめ仕掛けの長さを把握しておき、ミチイトのマークを確認しながら落とし込み、正確な位置で止め、アタリを待とう。
タナの指示がない場合はオモリを着底させ、イトフケを取り、さらに1mタナを切って魚信を待つ。
誘い方
ベタナギで船の上下動がない時は、時折、ゆっくり竿をあおり、誘いをかけると効果的。多くの場合、船は揺れながらポイント上をゆっくり流していくので、ホルダーにかけて置き竿にしていても、群れに当たり、活性が高ければすぐにゴツゴツと小気味いいシグナルがくる。向こうアワセでハリ掛かりしているので、アワセは必要ない。
アタリ
アタリはグッグッと竿先がリズミカルに震える。すぐに巻き上げたい衝動に駆られるが、はやる気持ちをぐっとこらえて追い食いさせることが釣果アップのカギ。
根掛かり対応
最初に掛かった魚が暴れることでエサが躍り、誘いになるので、周囲の魚が次々に飛びついてくる。注意しなければならないのは、エサを食わえたメバルは必ず横穴や魚礁内に逃げ込もうとすること。根掛かり必至なので、竿の曲がり具合を見ながら、引き込みのあるたびに1～2mずつ巻き上げ、根に持ち込まれるのを回避しよう。
取り込み
取り込みは、仕掛けのサキイトが見えてきたあたりで竿を立てて引き寄せ、上から順に魚を外してはエサを付ける。枝ス間だけを巻き取り、次の魚を外していくと仕掛けが吹き流し状態になるので、すぐに次の投入に備えられる。
この方法が慣れないなら掛かっている魚すべてを船中へ取り込んでしまう手があるが、次々に魚を重ねると手前マツリしてしまうので、なるべく離して横平面に置きながら取り込み、同様に上から順に魚を外し、エサ付けを行おう。
高級魚のオキメバル料理
オキメバルは垂涎の高級魚。塩焼きや煮付けは元より、空揚げ、天ぷら、酒蒸し、ムニエル、アクアパッツァなど枚挙に暇がない。大型はかなり身が締まっているので二日ほど冷蔵庫で寝かせると、少し柔らかくなり甘みも増すので、刺し身、昆布締め、カルパッチョにすると絶品。開いてから塩水に2時間ほど浸してから水をよく切ってから天日干しにすると、これまた逸品。
8月中旬の様子（提供：明進丸）
